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三菱造船 下関で太平洋フェリー向け大型フェリーの命名・進水式を実施
名古屋~仙台~苫小牧定期航路に就航する新「きたかみ」

発行 第 5951号
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◆ ”スペース トラベル” をデザインコンセプトに楽しい船旅を演出

◆ 在来船と比較し、約10%の省エネルギーを実現

◆ 下関造船所江浦工場で式典を実施、2019年1月に完成予定

三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:大倉 浩治、本社:横浜市西区)は4日、太平洋フェリー株式会社向けに建造中である大型フェリーの命名・進水式を行いました。本船は、名古屋~仙台~苫小牧 各港間の定期航路に就航する大型フェリー3隻のうち「きたかみ」の代替となるもので、大部屋をなくしてプライバシーの確保と機能性向上を実現し、在来船名を引き継ぎ「きたかみ」と名付けられました。2019年1月の完成・引渡し後は、名古屋港に向かう予定です。

三菱重工業 下関造船所江浦工場(山口県下関市)で行われた式典には、関係者多数が出席。太平洋フェリーの志甫 裕社長による命名に続いて、寄港地ゆかりの女性3人(注)による支綱切断が行われました。

本船は、2017年9月7日から建造していたものです。長さ192.5m、幅27m、総トン数約1万4,000トンで、8階構造の船内は、1階から5階が車両甲板でトラック166台、乗用車146台を積載できます。また、6階から7階は定員535人の旅客フロアで、客室、レストラン、展望大浴場などで構成。最上階の8階は、操舵室(ブリッジ)と乗組員用スペースとなっています。太平洋フェリー向けの新船建造は、2011年3月に同航路に就航した「いしかり」以来8年ぶりで、同社向け累計では6隻目となります。

デザインコンセプトは「SPACE TRAVEL(スペース トラベル)」で、夕暮れに乗船し夜間の航海となる運航ダイヤの特性を踏まえ、星空の旅を連想させるデザイン設計となっています。またコンパクトでありながらも快適で楽しさの詰まった空間づくりを目指し、11タイプの多様な客室構成とし、個室以外は大部屋に代えてすべてカプセル寝台を採用しました。環境面への配慮では、新型最適船型の採用などにより、約10%の省エネルギーを実現。建造にあたっては、経済産業省および国土交通省の平成29年度「トラック・船舶等の運輸部門における省エネルギー対策補助金(内航船の運航効率化実証事業(内航船の総合的な運航効率化措置実証事業))」の補助を受けています。

新しいきたかみは今後、艤装岸壁に係留され内装等の工事を経て、2019年1月20日の引渡しを予定。名古屋、横浜、仙台、苫小牧西港での内覧会の後、同月25日に苫小牧港から仙台港に向かう定期航路に就くことになっています。

三菱造船は、今後も輸送能力、居住快適性、および燃費性能・環境性能に優れた貨客船や輸送船を建造していくことにより、海上交通の活性化と環境保全に貢献していきます。

  • 仙台地区代表の佐藤 早紀さん(2018せんだい・杜の都親善大使)、苫小牧地区代表の葛西 元美さん(ハスカップレディ)ならびに小林 茉呂佳さん(同)です。
新「きたかみ」進水式の様子
新「きたかみ」進水式の様子
新「きたかみ」進水式の様子
新「きたかみ」進水式の様子
新「きたかみ」進水式の様子
新「きたかみ」進水式の様子
 

Tags: I&Iドメイン,船舶・海洋,アジア
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