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DX推進に向けた取り組みに関するお知らせ

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当社は三菱重工グループの航空・宇宙/産業機器/空調関連の製品開発に関わる設計・解析、試験・計測、サービス業務等を担うエンジニアリング会社です。

近年、社会が求めるさまざまなニーズを満たす製品やサービスは、デジタル革新の流れをうけてますます高度化、多様化しています。当社に於いても、時代に合わせた柔軟な対応、変革が急務であり、今年度よりDX推進室を設立致しました。

今後はDX推進室による会社全体の業務プロセスの最適化を図ると共に、コア技術の獲得をより加速させていきます。

なお、DX推進戦略の詳細は弊社HP「技術情報」-「DX推進」に掲載しております。

《コア技術の獲得に係る推進状況》

【モデルベース開発】

モデルベース開発(MBD)技術を適用することにより、従来のものづくりの工程が大きく変わります。航空宇宙分野では制御機器設計への導入を検討しており当社も活用方法、課題を検討中です。また、モデルベース開発(MBD)技術として1DCAEがあります。1DCAEでは、 機能毎のモデルを統合し、システムとして性能評価して設計していくので、開発期間の短縮、設計余裕の適正化が図れます。 当社では、1DCAEを適用したシステム設計を試行し、課題の整理、実務への適用方法を検討しています。

【人工知能(AI)】

 レーダーで捕捉した画像から機種を判定する課題「画像識別問題」や、装置の運転データから故障の兆候を検出する課題「時系列データ識別問題」などを試行中で、人工知能を製品に適用する場合の課題について検討しています。

【飛行制御技術】

若手技術者の育成を兼ねて、高速化概念実証のためのラジコンヘリの設計を行い、飛行試験を通じた飛行特性(飛行データ)の取得とその評価(試験計画との比較評価)を行いました。計画通りの飛行特性を有することを確認し、高速化の概念の実証を通じて、実機の飛行制御設計に向けた飛行特性の取得、評価技術習得に繋げました。

【衝撃解析技術】

航空・宇宙機器では、想定される不測の事態への対応として、エンジンの破損による破片が高速で衝突した場合のローターバーストや着陸時のタイヤが破裂した場合の破片の衝突による影響、着水の際の衝撃応答など、各種衝撃解析を行っています。当社では衝撃解析ツール(LS-DYNA)を用いて、エンジンのローターバーストによる周辺構造への影響解析を実施しております。

取締役社長 櫻井啓司