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FSRU向けLNG「再ガス冷熱発電」実証試験でのタービン発電機の運転実施

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三菱重工マリンマシナリは株式会社商船三井(MOL)とDaewoo Shipbuilding & Marine Engineering Co., Ltd. (DSME)がFSRU(注1)向けに共同開発中の「Cryo-Powered Regas(再ガス冷熱発電)」システムの実証試験用タービン発電機をDSME玉浦造船所に納め、両社による小型試験設備を用いた実証が無事成功しております。

FSRUでは、マイナス約160℃のLNGを海水で温めて再ガス化します。
再ガス化する際にこれまで海水に排出していたLNGの冷熱を低沸点の熱媒体に移し、温度差だけで発生する熱媒体の蒸気を利用してタービンを回し発電することでFSRU自らが必要とする電力を賄うための燃料、およびFSRUからのCO2排出量を削減することができます。
今回、両社による小型試験設備での実証を実船規模に換算すると、FSRUが最大定格流量(注2)で再ガス化を行う場合において従来比で約50%のCO2排出量削減が見込まれます。

今回納めた冷熱発電システム用のタービン発電機は当社が独自に開発したものです。
LNGのガス気化時の冷熱利用を始めとする排熱回収による発電は低炭素社会の実現に向けた有効な打ち手の一つであり、海事産業の低炭素化に貢献すべく当社では船舶の排熱回収メニューのより一層の拡充に努めてまいります。

  • 1Floating Storage and Regasification Unitの略。浮体式LNG貯蔵再ガス化設備。
    洋上でLNGを再気化し、陸上パイプラインへ高圧ガスを送出する能力を持つ。
  • 21日あたり5億立方フィートの送ガス量相当。
タービン発電機外形図
タービン発電機外形図
再ガス冷熱発電のロゴマーク
再ガス冷熱発電のロゴマーク