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海事産業のGHG排出削減目標の見直し
7/3~9、ロンドンで開催されたMEPC80(*1)にて、GHG削減⽬標が以下の通り⾒直しすることが採択され、 今後益々脱炭素化に向けた活動が促進されて⾏く⾒通しとなっています。
★ 2050年頃迄GHG排出ネットゼロとする。 ★ 中間⽬標として2008年⽐、GHG排出を2030年には最低20%
★ 2030年断⾯で脱炭素燃料を5%使⽤ (挑戦⽬標30%)削減、2040年には最低70%(挑戦⽬標80%)削減
(*1) MEPC=Marine Environment Protect Committee (IMOの海洋環境保護委員会)
海事産業の脱炭素化に向けた
先端グローバル研究センターとの連動
1) MMMCZCS(Maersk Mckinney Moller Center for Zero Carbon Shipping)
三菱重⼯グループは2020年より設⽴パートナーとして参画し、戦略的パートナー として数多くのプロジェクトに参画しています。
5/23〜24、コペンハーゲンで開催されたAccelerate Partners Summitに参画し、 海事産業の脱炭素化の促進に向けた上流から下流までのバリューチェーン全体の 課題や、その対応に関する各セッションに参加しました。
6/23、MMMCZCSとMDH(Lloyds Register Maritime Decarbonization Hub) が協働して作成した「多くの学問領域に亘るリスク分析に基づくアンモニア 燃料船の設計及び運航に関する提案書」を発表しましたが、当社グループからの 派遣メンバーも提案書作成に貢献しました。
2) GMF(Global Maritime Forum)
三菱重⼯マリンマシナリは、9/7にコペンハーゲンを拠点とするGMFと海事産 業の脱炭素化等の共有する⽬標の推進並びに具現化にあたり、より緊密な連携 機会を模索し、パートナーシップ組成を検討する覚書を締結しました。 これに伴い、同社の各種プロジェクトやイベントへの積極的に参画し、エコシステムとしての海事産業の抱える諸課題の解決に向けてテクノロジープロバイ ダーとして貢献していきます。
3) Global Centre for Maritime Decarbonisation (GCMD)
三菱重⼯グループは、シンガポールを拠点とするGCMDと 協業協議を開始いたしました。 2社間での打合せを重ねた結果、海事産業において両社が パートナーとして協業を進めること、とりわけシンガポール や周辺諸国での代替燃料のバンカリングや船上/陸上におけ る脱炭素化プロジェクト関連の各種検討を進めることが海事 産業の脱炭素化の促進に寄与していくことを確認しました。 シンガポールは代替燃料への移⾏においては、アジア・ パシフィックにおける海運・港湾の戦略的要所であり、 燃料製造、貯蔵、輸送、更には発電、バンカリング等 使⽤などを含め、広範囲な分野で検討を進めます。
グローバル展⽰会、カンファレンス、セミナーへの参画
コロナ禍の収束に伴い、それまで中⽌や延期を余儀なくされていた多くのグローバル展⽰会、カンファレンスや セミナーの開催が本格的に再開されたことを受け、三菱重⼯グループとして積極的な製品プレゼンテーションと ネットワーキング活動を展開しました。
1) Singapore Maritime Week 2023、Sea Asia 2023展⽰会
4/24〜28、Singapore Maritime Weekが開催され、同時開催されたSea Asia 2023展⽰会に⽇本舶⽤⼯業会の⼀員として参加しました。 期間中にシンガポール船主協会(CSA)を訪問して、海事産業の脱炭素化やデジタル化に関する意⾒交換を⾏い、引き続き協⼒を進めて⾏くことを確認しました。
2) バリシップ2023展⽰会
5/25〜27、今治で開催されたバリシップ2023展⽰会に出展しました。4年振りの開催となり、 多くのお客様が来場されました。期間中、以下の3テーマのセミナーを開催し、⼤勢の聴講者にお集まり頂きました。
a) MET過給機の最新状況
b) 三菱重⼯グループの海事産業における脱炭素技術の紹介
c) 三菱造船のエンジニアリング事業の製品とサービス
3) NorーShipping 2023展⽰会
6/6〜9、オスロでNor-Shipping 2023展⽰会が開催されました。 当社役員および欧州駐在員が現地を訪問し、市場調査およびお客様との意⾒ 交換の場となりました。 当社のGHG削減への活動として、メタノールやアンモニア等の代替燃料を使⽤ する新燃料主機関向けMET過給機を提供する必要性を確認しました。 三菱重⼯グループとしては三菱造船がジャパンパビリオンに出展するとともに、 LCO2輸送船の取組み状況についてプレゼンテーションを実施しました。
4) CIMAC 2023釜⼭⼤会
6/12〜16、1年間繰り延べして開催されたCIMAC 2023釜⼭⼤会に参加しまし た。
当社は、超⼤型メタノール焚き2ストローク主機関向けMET過給機の良好な運転 結果を⽰したデータの発表を含め、代替燃料への対応状況に関する論⽂発表を ⾏いました。 他の内燃機関連の参加企業各社も2050年の脱炭素化に向け、積極的な技術開発 を順調に進めていることが確認されました。
5) Malaysia Maritime Week 2023
6/20〜22、Malaysia Maritime Week 2023に合わせ、6/21にマレーシア舶⽤ 技術セミナーが開催されました。当社役員が⽇本舶⽤⼯業会の代表として挨拶を 実施するとともに当社駐在員も現地を訪問し、マレーシアのお客様との交流を深 めました。
マレーシアでは、今後多くのオフショアサプライベッセル(OSV)の建造が予定さ れており、⽇本の舶⽤メーカーの持つ親環境技術への関⼼が強く、開催した技術 セミナーには多くのお客様が来場されました。