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このたび、堀 前社長の後をうけ、三菱重工マリンマシナリの社長に就任いたしました。
当社は、昨年10月に設立10周年を迎え、今年は次の10年に向け新たな一歩を踏み出す年となります。
このような節目の年に社長という重責を受け継ぐこととなり、身が引き締まる思いでいっぱいです。
さて、海運・造船市場に目を移しますと、コロナ禍からの新造船市場の急回復により、日本・中国・韓国の造船所は数年先までの工事量を確保するとともに、中国では休眠船台やエンジン工場の再稼働など供給能力の増強が進んでおり、当社へも多くのご発注をいただいています。
一方で、長引くウクライナ問題や材料費/エネルギー費/人件費をはじめとしたコストの継続的上昇に加え、紅海での民間船舶に対する攻撃など新たな課題にも直面しています。
また、我々舶用機械メーカの直接のお客様である造船所やエンジンメーカの再編も進んでおり、今後の市場・事業への影響を注視しているところです。
このような状況の中、昨年1月からは就航船に対するGHG規制としてEEXIとCIIの適用がはじまりました。さらに7月開催のMEPC80において、GHGゼロエミッション達成目標が「2050年頃までにネット排出ゼロ」へと大幅に前倒しされ、船舶の省エネ・環境対応は待ったなしの状況です。
当社は、『三菱重工グループの知見を共有・活用し、海運・造船分野のGHGゼロエミッションに向けて、舶用Technology Providerとして取り組む』を経営ビジョンに掲げ、このMEET NEWSでもご紹介してきたように、『マースク研究所』をはじめとした海事産業の脱炭素化に向けた先端グローバル研究センターとの連動や三菱造船との共同プロジェクト『MaTIS』などの取り組みを行っていますが、今後はその活動をさらに積極的に進めていきます。
具体的には、既に多くのお客様にご採用いただいているプロペラレトロフィットや排熱回収システムに加え、三菱重工グループが持つ技術・製品をフルに活用した新たな省エネソリューションを創出し、提案メニューの充実をはかるとともに、将来のGHGゼロエミッションに向けた新技術やソリューションの検討・開発をより一層加速させていきます。
今後も、良質な製品とサービスの提供を通じ、お客様に必要とされ信頼される会社であり続けることができるよう、さらなる歩みを進めてまいりたいと考えますので、引き続き、三菱重工マリンマシナリの製品をご愛顧いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
三菱重工マリンマシナリ株式会社
取締役社長 松永 勝秀