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海事産業のGHG排出削減目標へ向けた取組み
1) 国際海事機関(IMO)のGHG削減目標
2023年7月、ロンドンで開催されたMEPC80(*1)にて、IMOのGHG削減目標の見直しが採択されました。
以下のグラフは、MMMCZCS(*2)が最近のGHG排出量実績とGHG削減目標をグラフ化したものです。
これを見ると、ベースとなる2008年から約15年の間で、就航隻数の増加影響を受け、僅か5%程度しかGHG総排出量が削減できていないことが分かります。
2030年まで、残りの7年の間に15%ptのGHG排出量を削減する必要があります。 ゼロエミ燃料船の普及にはまだまだ多くの課題が残されており、目標の達成は容易ではなく、ゼロエミ燃料の量的確保、ビジネスの成立性や各種規制の強化が急がれると共に、GHG排出削減に対して即効性がある省エネ技術の適用が、このギャップを埋める重要な手段となってきています。
次頁に省エネ技術に関する簡単な紹介をさせていただきます。
(*1) MEPC : Marine Environment Protect Committee (IMOの海洋環境保護委員会)
(*2) MMMCZCS : Mærsk Mc-Kinney Møller Center for Zero Carbon Shipping (グローバル調査研究機関)
![](/jp/group/mhimme/sites/g/files/jwhtju1791/files/styles/original_image/public/2024-04/IMO%E3%81%AEGHG%E5%89%8A%E6%B8%9B%E7%9B%AE%E6%A8%99%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95_J_1.png?itok=1CxtvP_a)
IMOのGHG削減目標
2) 三菱重工グループの取組み
前頁の2030年までにGHG20%削減という直近の目標に対し、新燃料への転換は、サプライチェーンやインフラ設備の整備に時間を要するため、即効性のある省エネ技術の適用が鍵を握っているといえます。
以下の図は、一般的な船舶省エネ技術を示したものです。この中でも、当社は、プロペラレトロフィットや排熱回収技術 等でGHG削減に貢献しています。
![](/jp/group/mhimme/sites/g/files/jwhtju1791/files/styles/original_image/public/2024-04/%E7%9C%81%E3%82%A8%E3%83%8D%E6%A9%9F%E5%99%A8_J_1.png?itok=TmAPCX3m)
船舶省エネ技術
グローバルカンファレンスへの参画
GMF (Global Maritime Forum) 年次総会 (Annual Summit) 出席
GMF (Global Maritime Forum) 年次総会(Annual Summit)出席 2023年10/18(水)~10/19(木)、コペンハーゲンを拠点とする、海事産業の脱炭素化を進めるグローバルな非営利団体であるGMFが開催する年次総会がアテネが開催され、三菱重工グループを代表して三菱重工マリンマシナリより2名参加しました。
GMFのパートナーとなっているエネルギー大手、海運大手、舶用関連企業、船級、港湾、保険、金融、R&D、 コンサル等のバリューチェーンの代表(CxO、役員級)の200名が一堂に会し、脱炭素化に向けた取組み状況や課題に関し、講演、パネルディスカッション、ワークショップ形式で協議を実施しました。
海事産業では最先端を行く欧州の動きを常時モニタリングして、今後の事業運営に活かしていきます。 2024年の年次総会は、10月に東京で開催される予定です。
![](/jp/group/mhimme/sites/g/files/jwhtju1791/files/styles/original_image/public/2024-04/GMF%E5%B9%B4%E6%AC%A1%E7%B7%8F%E4%BC%9A_J_1.png?itok=_3CaqrWz)
年次総会の様子