#05
WORK&
PERSON
INTERVIEW

「ビジネスの深い理解」と「経営者目線」で、
各事業部門により良い提案を行い、
「社会へ提供する価値」と
「企業価値」の最大化に貢献したい。

山城 章
AKIRA YAMASHIRO
経理・財務
#事業支援 #コーポレート
財務企画総括部
事業支援グループ
[2013年入社]
経済学部経済学科卒
※内容は取材当時のものです

大学時代の海外体験が就職活動に影響したと聞いています。
三菱重工への入社を決めた理由を教えてください。

海外旅行で訪れた東南アジアの国々で強い熱気を感じたことをきっかけに国の発展に興味を持った私は、大学時代にバングラデシュでのNGO活動見学やインドで数か月に及ぶインターンシップを経験しました。そこで知ったことは、電力、道路・鉄道や水道などインフラの充実の大切さです。この経験から、「日本の優れた技術を海外に橋渡しすることで、外国と日本の両国の発展に資する仕事をしたい」との夢を持ち、国を根底から支える製品・技術を提供している重工業界を志望しました。特に三菱重工は、高い技術力を武器にグローバルに幅広い事業を展開していることに加え、当時興味があった発電事業において優れた実績を残しており、この会社であれば、日本の優れた技術を橋渡しして世界の発展に寄与する仕事をしたいという私の夢が叶うと思い入社を決めました。

所属する財務企画総括部の役割を教えてください。

財務企画総括部は、四半期決算や税務対応、年度予算の策定・実績管理などの会計・税務等のソリューションの提供はもちろんのこと、ビジネスに深く入り込み、経営者や事業部門長のパートナーとして各種意思決定を支援し、三菱重工の企業価値最大化に貢献するべく活動しています。こうした役割を果たすためには、会計・税務・資金等の財務領域における高い専門性に留まらず、幅広い知見をもとに経営・事業の中枢で経営の一翼を担うFP&A(Financial Planning & Analysis)としての能力、M&Aやサプライチェーンに関わる知識やグローバルな変化への対応力等が求められます。そのため、単なる会計・財務の知識だけではなく、各ビジネスにおけるリアルなモノ・コトの動きと経営数値や資金の動きとの関係を身に付けることが必要だと考えています。

現在担当されている仕事内容、
その中で印象に残っている取り組みを教えてください。

現在の部署では、三菱重工の各事業価値や企業価値の最大化に向け、財務的な視点から、当社が手掛ける各事業の個別プロジェクトに対するファイナンスアレンジや、海外子会社の新設・再編、M&A遂行等の業務を主に担当しています。昨年度取り組んだことは、部品の製造等をお願いしているサプライヤーに向けた増資案件です。三菱重工が世界市場で展開しているGTCC(ガスタービン・コンバインドサイクル発電プラント)事業をはじめとしたエナジー事業が拡大トレンドにあり、そのサプライチェーンの維持・強化を目的としたサプライヤーへの増資を検討・実行しました。当該サプライヤーにはエナジー事業のみならず三菱重工の他事業へも広く部品を供給いただいており、増資による製造能力強化は三菱重工の事業推進において重要な取り組みでした。私にとっては初めての増資案件であり、会計・税務事項の検討や先行きの事業計画の確認など対応事項の幅広さに驚き、資金ボリュームが大きなことから責任の重さを痛感しましたが、無事にクローズできた時には確かな達成感を感じました。加えて、三菱重工を取り巻く市場環境や事業計画等を正確に認識し、サプライチェーン等の事業の構造を踏まえた上で、事業部門の方々と協調してビジネスに深く入り込んで案件を遂行していく財務部門の面白さを改めて認識できた案件でもあり、この時の経験がその後M&A案件に取り組む上での姿勢の基礎となっています。

南アフリカの海外子会社に赴任したと聞いています。
現地での取り組みを教えてください。

私は入社時から海外での勤務を希望していたのですが、入社2年目から3年目にかけてインドの発電所建設プロジェクトに、その後は韓国のプロジェクトにも現地アドミニストレーターとして出張しました。三菱重工には若手のうちから裁量を持って仕事を任せてもらえる風土があると実感しています。入社6年目から8年目には南アフリカの海外子会社に財務経理要員として駐在しました。世界最大級の発電所建設プロジェクトを所掌する子会社にて、主に四半期決算・財務モニタリング対応、日次・月次のキャッシュフロー管理、プロジェクトの予算・実績管理等を担当しました。日本で働いていた時と比べて業務の幅が格段に広がり、新たな財務及びビジネススキルを吸収できたと思っています。駐在先の会社は多様なバックボーンを持つメンバーで構成されており、強烈と言って良いほどの人材の多様性には本当に驚かされました。そういった中でアウトプットを出すため、営業部門や調達部門、HR部門と日々打合せし、時には発電所建設プロジェクトサイトに足を運び技術部門と直接会って打合せするなど、コミュニケーションを大切にした業務遂行を心掛けました。規模が大きい発電所建設プロジェクトを遂行中だったこともあり、日々の資金繰りの大切さやコスト管理の難しさ等、多くの面で学びを得た駐在だったと感じています。駐在中にコロナ禍によるロックダウンが実施されるなど難しい局面もありましたが、三菱重工の事業のスケールの大きさを改めて認識するとともに、プロジェクトメンバーの一員となって営業部門や技術部門の方々とともにプロジェクトを遂行し、財務面で会社を円滑に回していく財務としてのやりがいも感じることができた貴重な経験となりました。

これから実現したいこと、ご自身の夢をお聞かせください。

財務部門は若手のうちから様々な意思決定に関わる仕事を任されるため、「ビジネスへの深い理解」を持って「経営者目線」で仕事に取り組むことが求められます。そのため、まずは投融資やM&A、ファイナンス等の知識を使える武器として身に付け、財務の専門性を高めていきたいと考えています。その上で、各ビジネスの市場動向や競合他社の動き等の外部環境・業界情報を把握し、三菱重工の事業をいかに伸長させることができるか、事業の問題提起や数量的な分析・評価を実施し、適切なプランを提案できるようになりたいです。国際情勢や市場環境は激しく変化していますが、カーボンニュートラル等の領域で三菱重工が果たす役割は大きいものがあると思っています。その中で、「数字に関することはすべて財務部門の仕事」との意気込みでFP&A機能を果たし、少しでも事業の拡大・発展に貢献できるよう、各事業部門に寄り添いながらより良い提案を行い、「三菱重工が社会に提供する価値」と「当社自身の企業価値」の最大化に貢献したいと考えています。

PERSONAL DATA

財務スキルのみならず事業に対する理解力や市場分析力等の向上を目指して、社内制度を活用した「MBA留学」を予定しています。平日の退社後や休日は受験勉強に勤しんでいて、2025年初頭に出願、その後面接を突破して夏頃に入学できたらと考えています。もうすぐ一児の父親となりますので、MBAの勉強に没頭しながらも、家族3人で海外の暮らしを充実させていく、そんな夢を抱きながら日々の業務に取り組んでいます。
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