若手先輩社員座談会
PROFILE

末吉 天
民間機器事業部 民航・産機技術部
航空エンジン課 生産支援小牧チーム
2021年入社
- 現在の担当
- 民間航空機のエンジンについての品質保証業務に従事。

渡邊 開斗
防衛・宇宙事業部 飛昇体・宇宙技術部
飛昇体構造設計課 構造設計チーム
2021年入社
- 現在の担当
- ミサイルをはじめとした飛翔体の構造設計、強度解析などに従事。
入社4年目同期社員が語る
「信頼されるエンジニアになるための決意」
MHIエアロテクノロジーズでは、これまで蓄積してきた技術力や知識をスムーズにシェアしながら、新しい時代のエンジニアの育成をサポートしています。OJTを中心とした研修体制で、若手社員が指導員を務めて後輩を指導するシステムも採用。新入社員が1日でも早くエンジニアとして独り立ちできるよう、環境を整えています。
そのような体制の中、「新人」の枠を卒業し、次のステージで力を発揮しつつある入社4年目の2人に、ここまでの成長過程、経験から後輩たちに伝えておきたいことについて話を聞きました。
自らが成長期真っただ中でありながら、後輩への目配りも求められるという立ち位置にありながら、着実に経験を重ね続ける若いチカラは、向上心とやりがいに満ちています。
現在も心に刻まれる、「はじめの一歩」を踏み出した瞬間
―学生から社会人への“進化”の過程―
< QUESTION 01 >
入社当時に学び、今でも糧にしていることをお聞かせください。

[渡邊]
僕の仕事では、図面を書く上で「根拠資料」を残すということが大原則です。「この寸法をどうやって決めたのか」ということに対し、明確な根拠がなくてはならないということですね。入社したころはその部分が非常に甘かったと思います。「なんとなく」「過去の図面にあったから」といった曖昧さでは、結果としてうまくいかないこともあるのです。実際、確認が甘かったことが原因で、のちのち自分で材料を削って調整する羽目になったこともあります。いい教訓になりましたね。
[末吉]
今「品質保証」についての仕事をしていますが、学生時代はそもそもそれがどんなものかよくわかっていませんでした。就職してから、この仕事は製品がお客様に渡る前の最後のチェックポイントであり、とてつもなく責任の大きな業種なのだということを実感しました。僕のところで抜け漏れがあると、間違った製品がそのまま社会に出て行ってしまうわけですから。入社直後に上司からは、「資料づくりにしても、作業そのものにしても、自分が確信をもって正しいと思える仕事をしなさいと」教え込まれました。もともと「なあなあ」で学生生活を送っていたところがありまして(笑)、そこはガツンとパンチを食らった思いでした。
大きな達成感が、エンジニアを飛躍的に成長させる
―自信とモチベーションを獲得する時―
< QUESTION 02 >
これまでで達成感や充実感を得た、大きな出来事を教えてください。
[渡邊]
昨年のことですが、1年目から3年目の終わりまで携わっていた製品を使った飛翔体の発射試験に帯同させてもらいました。アメリカまで行って、試験を目の当たりにしてきました。一から関わった製品でしたので、それは達成感がありましたね。なかなか経験できることではないので、嬉しかったです。
[末吉]
検査のプログラムを作るように指示されたことがあって、三次元測定機を動かすプログラムを作って検査をする仕事だったのですが、自分でプログラムして、実機を動かすところまで全部を担当させてもらいました。自分の意図通りに測定器が動いている瞬間を見て嬉しかったですし、自信にもなったと思います。
[渡邊]
やっぱり現場に行って成果を見るのは励みになるよね。モチベーションが上がる。
[末吉]
そうだね、実際に動いているのを見ると充実感があるし、やりがいを感じるね。

次世代とともに働くのは、自分と向き合う機会
―脈々と技術を継承する社内環境―
< QUESTION 03 >
指導する立場になりつつある中、どのような思いで後輩に接していますか?


[末吉]
奇遇なことに、僕ら2人は今、新入社員を教育する「指導員」という役割を任されています。先輩であると同時に“上司”という認識を持って、後輩に接しています。
僕が指導する際に気を付けているのは、何事も「自分で考えてもらう」ということですね。若い世代は何かとすぐに答えを手に入れたがる傾向がある気がするのですが、大切なのは自力で応えに辿り着ける思考力だと思っています。筋道を立てて結論を導くことが、技術者にとって必要な思考だと思うので。筋道が間違っていても、それを修正するのが僕らの役割なので、思い切って論理を組み立てて欲しいと思っています。
[渡邊]
僕も同じような考え方ですね。行動に理由付けをしてもらうことを重視しています。作業の確認をする時に「なんでこうしたの?」と聞くと、「なんとなく」という回答が出てくるときがあります。それは良くないなと。的外れな理由でも構わないのです。それは単に知識が不足しているだけで、考えていないわけではないですから。何も考えていなかったら、成長できないどころかスタートラインに立てないことさえある。だからとりあえずは自分の中で理由=根拠をもって仕事に臨んでもらうことを意識しています。
あとは、相手の個性をつぶさないようにすることを考えています。たとえば文書を作ってもらう時、細かい敬語表現などは添削するけど、文章そのものは直さないとか。そのさじ加減は難しいですけど(笑)。
積み重ねられた技術と実績を体感する
―責任の重さが、優秀なエンジニアを育てる―
< QUESTION 04 >
技術者として、MHIエアロテクノロジーズで働くことの魅力はどこにありますか?
[末吉]
やはり技術者の集団ですから、技術力はもちろん、それに伴う知識の蓄積は相当なものがあると感じています。上司と話していても、きちんとした論理と、過去の実例などといった膨大な情報をもとに、僕の知らないことも丁寧に教えてくれたりする。その蓄積の深さを感じるたびに、自分はまだまだだな、と思いますし、ここで成長できることの素晴らしさも実感します。
今、全社的にDXを推進しています。古くから培っている技術と最新の技術を融合して、新しいステージに進もうとしているところです。それが可能なのも、これまで蓄積してきたさまざまなノウハウがあるから。そういった点でも、魅力のある会社だと思います。
[渡邊]
僕のいる部署的な視点で言うと、普段の生活では絶対に見ることのできないものを見ることができるのも、魅力のひとつなのかなと思います。特に防衛関連の部門にいるとそれを強く感じますね。民間航空機も戦闘機も、身近に感じられたりしますからね。部署によっては、種子島にロケットの発射試験の支援に行くこともあります。そういう特別な経験ができるのも、うちの会社ならでは、という部分ではないでしょうか。
大規模なプロジェクトが多いということは、それだけ責任の重さも加わってくるということなのですが、それもやりがいのひとつ。大きな仕事に関われるというのも魅力の一部です。
未来を築く意思があるなら、まず足元を固めるべき
―理想のエンジニア像を具現化するために必要なこと―
< QUESTION 05 >
これからのエンジニアに必要とされる知識や考え方にはどんなものがありますか?

[末吉]
今の時代、エンジニアリングの世界には最先端で便利なツールがたくさんあります。そのツールたちが出してくる答えが正しいのかどうか。それを使う側の僕たちが見極めて理解できなくてはならないと思います。たとえば解析のツールひとつとっても、何らかの条件やデータを入れさえすれば、一応、答えは返ってきます。では、それが本当に正解なのか。そこは技術を持っていないとわからないのです。新しいツールやテクノロジーを使うのはもちろん正しいのですが、その先にある成果物に対する責任をひとりひとりが負うことができるのか、ということです。自信を持って責任を負えるだけの技術力や判断力が、これまで以上に大切になってくると思っています。
[渡邊]
まずは中身を理解することですよね。結果は出たけれど、計算過程がブラックボックスになっていて、どうやって結果を導きだしたのかわからない、ではダメなのです。技術者である以上、そのブラックボックスの中身、構造を知っておかなくてはならないと思います。
今はプログラミングもAIに任せておけばそれなりに出来上がるので便利になってはいますが、根拠や理論に則っていないものを使うわけにはいかないのです。作業自体は簡略化されたとしても、精査したり判断したりするのはこれからのエンジニアの務めであるし、存在意義になってくると思います。
揺るがない信念が、仕事のクォリティを向上させる
―あらゆる場面で重要な“コミュニケーションスキル”―
< QUESTION 06 >
仕事を進めるうえで、大切にしている信念をお聞かせください。
[渡邊]
まず、先ほども言った何事にも根拠を求めるということがひとつ。それは全ての場面について適用される信念だと思います。加えてそれ以上に重視しているのが、コミュニケーションです。自分の知識にはまだ限界があるので、わからない部分を上司に聞くことはありますし、現場に出た時に現場スタッフのやりやすい手順や手法を確認することも必要です。他にも、密にコミュニケーションを取らなくてはならないシーンはたくさんあります。だからこそ、しっかりと対話して、状況を把握することを心がけています。
[末吉]
全く同じで恐縮ですが(笑)、僕も常にコミュニケーションの大切を考えて仕事に臨んでいます。どこまで行っても、科学的、工業的な仕事に従事していても、結局仕事は人と人とのつながりで動いていると思っています。誰かのために働きたい、この人の役に立ちたい、お客様に頼りにされる人材でありたい、といった感情面も含め、その土台となるコミュニケーションをベースに成り立っていると思います。

ともに働く、仲間たちへ
―未来の技術を担う人たちへのメッセージ―
< QUESTION 07 >
学生の方々に向けて、「身に着けておくべきこと」を伝えるとすれば、どんなものですか?
[末吉]
学生の方々は卒業論文を書かれるかと思いますが、そこにヒントがあるかなと。まず、しっかりとした日本語を意識して欲しいなと思ったりします。自分の意図したことをきちんと伝える能力は、エンジニアリングの世界でも重要ですから。それと、論文を進めるうえで難しい壁や課題にぶつかることもあるかと思うのですが、そこでそれをうやむやにするのではなく、「こういう壁にぶつかったら、こういうアプローチで解決できないものか」と、自分の中の思考力を発揮して欲しいなと。そういうクセをつけると、より成長できるのではないかと思います。
[渡邊]
僕が言えるのは「勉強をやめないで」ということですね。社会人になると、やらされる勉強ではなく、自分の意思でやる勉強のほうが大事になってきます。だからこそ、自分から進んで勉強する意識をもたなくてはならないのです。やる気が出ないという瞬間はいくらでもあると思いますけど、それなら「勉強のやる気の出し方」を勉強しておくとか、自分に合う「新しい知識を見つけるための自分に合ったルーティン」を確立しておくとか。エンジニアになる以上、具体的な知識を得るための勉強は一生続きます。だから、早い段階で、勉強を続けていく準備を整える必要があると思っています。
[末吉]
僕たち、先日一緒にある検定を受けました。
[渡邊]
受けましたね(笑)
[末吉]
そこでも感じたのですが、面倒を見てくれている講師の方も、手取り足取り教えてくれるわけではないのです。大事なところは自分でやるしかない。与えられることを待つ受け身のスタンスでは、人より遅れてしまうし、評価もされないものです。
[渡邊]
そういう意味では、ここでもコミュニケーション能力が重要になりますよね。目上の人に質問すること自体もそうですし、わからないことを言語化するのもそう。教えてくれようとしている人も、何がわからないのかわからなければ、アドバイスのしようがないですからね。
私たちの想い
─私にとって「エンジニアリング」とは?─
人とのつながり

末吉 天
民間機器事業部 民航・産機技術部
航空エンジン課 生産支援小牧チーム
2021年入社
入社1年目
品質保証業務の基本を学びつつ、指導員である先輩から、業務の流れ、必要な知識について教え込まれる。
入社2年目~現在
いろいろなツールを使わせてもらえるようになり、システム的な知識を身に着ける。それを1年目で学んだ基本的な品質保証技術と組み合わせつつ、新たなステップへ。点検業務や緊急の業務を任されるようになり、より責任のある立場に。
- 入試当時の志望理由
- 当初は業種にこだわりがなく、「どっしり腰を下ろしてデスクワークに注力できる会社」を志望。防衛航空機に関心があり、MHIエアロテクノロジーズが防衛分野に注力しているタイミングであったこともきっかけのひとつとなった。
現在は品質保証分野の業務に従事し、デスクワークのみならず、現場に出ての作業も充実感を持ってこなしている。
- 印象に残っている仕事
- 三次元座標を用いて寸法などを測定、検査する測定器を動かすためのプログラム作成を担当。机上の作業だけでなく、現場で実機を動かすまでの作業を一貫して手掛ける。測定器が意図した通りに稼働したという結果は、達成感だけでなく自信ももたらしてくれた。
知識の伝承

渡邊 開斗
防衛・宇宙事業部 飛昇体・宇宙技術部
飛昇体構造設計課 構造設計チーム
2021年入社
入社1年目
OJTを通じて作業をしながら業務の基本を学ぶ。後半からは、長期スパンのプロジェクトにかかわり始める。
入社2年目~現在
3年目の終わりには、1年目の終わりから携わっていた飛翔体の発射にかかわる製品の長期プロジェクトが完結。発射試験にも立ち会う。スパンの長いプロジェクトに従事しつつ、さまざまな業務に携わるようになる。
- 入試当時の志望理由
- 学生時代は物理工学を専攻。電気系、機械系と、幅広いジャンルの知識を得る。授業で学んだ、CADを使って図面を描くことに興味を覚え、その分野に進むことを決意した。
もともとは宇宙開発関係の仕事を希望していたが、ミサイルなどの飛翔体の設計に関する部署に配属され、その奥深さを実感しながら設計業務に従事する。
- 印象に残っている仕事
- 1年目の後半からおよそ2年に渡って携わった飛翔体発射装置の設計業務。完成後に行われたアメリカでの発射試験に帯同し、その成果を見届けた。自分が携わった製品が機能するのを目の当たりにしたことで、何物にも代えがたい達成感を得た。
- 社員の所属・役職・入社年次・担当業務等は取材当時のものです。