ビジョン

産業界の脱炭素化と機械システムの電化・知能化により社会基盤を支える三菱重工グループ。
その一員である三菱造船は、海事産業を基軸に幅広いパートナーシップと異分野の技術を融合し、「海の脱炭素化」と「安心・安全な社会」の実現に取り組んでいます。
海事産業の顧客やパートナーと共にビジョンを描き、その実現に向けて製品や技術の開発に取り組むことで産業界の課題解決に貢献していきます。

Issue 01 : 安心・安全な社会を実現するために

造船の枠組みを超えたデジタル技術とサービス事業を拡大する

人と海の営みに寄り添い、だれもが安心して豊かに暮らせる循環型社会を実現します。

海事産業の電子・デジタル化

産業従事者がより安全かつ効率的に働けるようテクノロジーで支援する。

海事産業の電化・デジタル化
【A】MRO*サービス
*Maintenance,Repair and Operation
船舶のデータを取得してパーツや修繕ドッグを円滑に手配。ライフサイクルサポートを実現する。
【B】AI予知診断
(2025-)
MROサービスにAIを活用し、メンテナンスコスト低減と可動率向上を実現する。
【C】運航支援システム
船舶向けナビゲーションシステムで船員の操船・判断をアシストし、ヒューマンエラーを防止する。
【D】遠隔・自動操船技術
操船の自動化により、更に安全な航行を可能にする。
【E】自動航行管制システム(2030-)
港湾の交通管制を自動化する。
【F】電動/ハイブリッド/燃料電池船   
(2030-)
小型船をバッテリー化・燃料電池化し、CO2排出をゼロにし、従来の機関メンテナンスコストも削減する。

海洋開発の促進

確かな技術で海洋・海底資源の調査活動を支え、安全な開発と環境保護の推進に貢献する。

海洋開発の促進
【A】海洋ごみ回収船
(2025–)
プラスチックや軽石などの海洋浮遊ゴミを回収する。
【B】海底調査・ケーブルシステム
調査船やケーブル敷設船でさまざまな洋上・海中作業を行う。
【C】海底資源開発全体システム
熱水鉱床・コバルトリッチなど海洋資源の調査・掘削及び統合システム提供する。
【D】海底資源開発オペレーション
(2040–)
海洋資源の調査・採掘・精製を洋上で行う。
【E】海底資源採掘母船
様々な種類の資源採掘やケーブル敷設船に対応する。(2040–)

洋上体験の経験価値向上

人々が洋上で快適な時間を過ごし、洋上空間を活用した豊かな暮らしを可能にする。

洋上体験の経験価値向上
【A】洋上フローティングモジュール
(2040-)
各種洋上プラントや養殖プラントをモジュール化し、ニーズの変化に応じてキャパシティを提供する。
【B】食糧生産
(2040-)
魚の養殖や野菜生産を洋上で行う。
【C】洋上蓄電プラント
(2030–)
洋上で発電された電気を蓄電する。
【D】電気運搬船
(2040-)

洋上で発電し、洋上プラントで蓄電された電気を陸地へ運ぶ。

【E】海上都市
(2040-)

洋上に都市空間を設けて、生産・消費・廃棄までを行う循環型社会を実現する。

【F】小型客船、ROPAX船開発

洋上の移動体験をより快適にする。

Issue 02 : 海の脱炭素化社会を実現するために

船舶の脱炭素化を進め、洋上を活用した再生可能エネルギー利用とCO2回収を促進する

環境と調和し、持続可能でレジリエントな脱炭素化社会を海から実現します。

船舶の脱炭素化

SOxスクラバーやLNGの利用拡大を進め、将来は電動船やアンモニア燃料活用に取り組む。

【A】SOxスクラバー
船舶の排ガスから硫黄分を取り除く。
【B】CO2排出計量システム
(2025–)
船舶から排出されるCO2を見える化し、より環境に優しい運航をアシストする。
【C】小型客船、ROPAX船開発
洋上の移動体験をより快適にする。
【D】LNG運搬船
【E】LNG燃料FGSS*及び船上設備
  • Fuel Gas Supply System
船舶のLNG燃料化のために、LNGをガス化し、船舶主機に供給する。
【F】アンモニア燃料FGSS及び船上設備
(2030–)
船舶にCO2フリーのアンモニア燃料を供給する。
【G】電動/ハイブリッド/燃料電池船
(2030–)
小型船をバッテリー化・燃料電池化し、CO2排出をゼロにし、従来の機関メンテナンスコストも削減する。

再生可能エネルギー活用の拡大

洋上風力発電の拡大と再生可能エネルギーを利用した燃料生産に取り組む。

【A】洋上風車向けセミサブ型浮体
(2023–)
着床式洋上風車が設置できない遠洋に、洋上風力発電ファームの整備を可能にする。
【B】CTV*
  • Crew Transfer Vessel
(2023–)
浮体式洋上風車の運用・維持管理のために作業員を運ぶ。
【C】浮体式洋上風力発電ファームの形成
(2027–)
遠洋での再生可能エネルギー生産を実現する。
【D】電力ケーブル敷設船
(2027–)
【E】グリーンアンモニア・水素生産
(2040–)
洋上風力の再生可能エネルギーでアンモニア・水素を製造する。

CCS/CCUSの推進

産業設備が排出するCO2を回収して地中への貯留または利活用を推進する。

【A】CO2回収プラント
発電プラント等で排出されるCO2を回収する。
【B】液化CO2輸送船
(2025–)
回収したCO2を液化して運搬する。
【C】船上CO2回収
(2030–)
【D】洋上CO2圧入設備
(2035–)
回収したCO2を海底に貯留する。