QUARTZ(ZETEC社製)
概要
フロントパネルにスプリッターボックスが内蔵されており、アクセサリーを使用せず2つのフェーズドアレイプローブを接続できます。
また、UTチャンネルとフェーズドアレイチャンネルの両方が同じユニットに統合されており、柔軟性を有する機種です。
高出力でフェーズドアレイを励振可能であることから、厚肉材、高減衰材の検査にも対応できます。
特長
- スプリッターボックス内蔵で2つのアパチャを同時励振可能(32:128又は16:64)
シングルフェーズドアレイプローブ検査では、最大128エレメントの使用が可能です。
また、デュアルフェーズドアレイプローブ検査では、P1コネクタ部1~64エレメント、P2コネクタ部65~128エレメントの使用が可能で、最大64エレメントのプローブを使用できます。 - PAチャンネルを100Vで励振可能
フェーズドアレイチャンネルを100Vで励振可能できるので、厚肉材・高減衰材の探傷が可能です。 - 2CH(P/R)のコンベンショナルUT専用CHを持ち200Vで励振可能
送受信2チャンネル(P/R)のUTを装備しており、溶接線を挟み探触子を向い合せて配置し、フェーズドアレイ探傷をしながらTOFDのデータも同時に採取するといったことも可能です。 - TimeReversal機能を保有
TimeReversal機能(注)により、複合材料などにみられる多様な形状変化に富んだ部品の探傷が可能です。- TimeReversal機能とは
「表面形状プロファイリング」をリアルタイムに処理するPA-UT検査技術です。
探傷器内部でリアルタイムに被検体の表面形状を計測し、表面形状に合わせて送信波の遅延時間を補正します。これにより形状変化のある部位であっても精度よく傷を検出する事が出来ます。
- TimeReversal機能とは
- 探傷のシステム化
1つのUltraVisionで10台までのQUARTZユニットを制御することができるため、複数のユニットを1本のケーブル接続で同期化が可能です。 - 劣悪環境でも動作可能な頑丈設計
QUARTZには吸排気用のエアインテークがない完全密封構造のため、ダスト、湿気等の本体内部侵入を防止できます。 - ラックマウント設計
棚や架などに据付けることが可能であるため、工場内のライン検査にも使用できます。 - UltraVisionでの制御・解析が可能
QUARTZはソフトウェアUltraVisionとパソコンを接続することにより、UltraVisionの高機能を利用できます。QUARTZで採取したデータファイルをUltraVisionでロードでき、アドバンスドバージョン、3Dバージョンの高機能を利用した高度な解析をすることもできます。 - 高速データ処理(~30MB/sのデータ転送)
探傷器からパソコンへ大量のデータを転送する際に、データ転送速度がデータ採取速度を制限する要因の1つとなります。ZETEC製品の中でQUARTZは一番速いデータ処理速度を有しております。