放射化学分析技術の開発
Cl-36等の長半減期核種は、放射性廃棄物処分の観点から評価上重要な核種です。しかし、その濃度は低く、検出が難しい核種となります。当社では、東京大学が所有する加速器質量分析計(Accelerator Mass Spectrometer:AMS)を用いた高感度分析の適用性検討を進め、技術力向上を図っています。
超高感度な加速器質量分析装置であるAMSの分析においては同重体干渉を防止する為の化学分離が重要で、Cl-36の測定上問題とならないレベルまでS-36を分離する前処理技術を確立しています。
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先進装置を活用した新規分析技術開発
原子力施設で発生する試料に対する放射化学分析では、従来と比較して多くの種類の放射性核種を高感度・高精度に分析するニーズが高まってきています。当社では先進装置を活用し、これまで分析が困難であった放射性核種の新規分析技術の開発を行っています。
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トリプル四重極ICP質量分析装置
極微量の放射性核種の分析に優れた先進装置。コリジョン・リアクションセルを搭載し、セルガスとの化学反応を応用して目的の放射性核種の分析に妨害となる同重体等との干渉を排除することで、高感度・高精度に目的の放射性核種を分析する ことが可能。