人材戦略
多様な人材が活き活きと働く、
柔軟で多様性のある
グローバル企業を目指します。
HR担当役員 兼 人事労政部長栁井 秀朗
2018年5月に発表した2018事業計画において、これからの人事戦略の軸として2つの柱を掲げました。三菱重工グループが持続的に成長していくために、活力ある企業文化の醸成と人材育成を進めています。
グループ員エンゲージメントの促進と組織力向上
持続的に発展・成長していく原動力として、当社グループを支えるすべての多様な人材が活き活きと働く企業になることが必要不可欠であり、その実現に向けて、グループ員エンゲージメントの促進と組織力の向上に取り組んでいきます。具体的には、「戦略・方向性、目的の共有」「権限委譲の闊達化やルールの見直し、業務内容・プロセス改善等の業務変革」「人事制度と運用の見直し」等に主眼を置き、社員意識調査等も活用しながら、全社的・継続的な取り組みを行っていきます。
また、多様性を追求するダイバーシティ・マネジメントの一環として、女性の活躍を推進しています。2014年7月には、「2020年までに女性管理職者数(課長相当職以上)を現状の3倍に引き上げる」目標を設定しました。現在は、「女性従業員数の拡大」「育児・介護中のキャリア支援(キャリアを中断しない仕組みづくり)」「女性管理職の計画的な育成」「風土醸成」の4つのテーマを掲げ、出産や育児から早期に仕事に戻るための柔軟な働き方として、育児・介護勤務(短時間勤務)に加え在宅勤務など制度を充実させるとともに、育児休業者懇談会や介護セミナーの開催、若手層からの研修プログラムを実施し、女性のさらなるキャリアアップのための仕組みづくりや環境整備を進めています。
グローバルおよびリージョナル経営人材の確保
将来にわたる持続的な発展・成長を実現するために、当社では柔軟で多様性のあるグローバル経営体制の確立を目指しています。
こうした「成長をリードする力」の源泉となる「グローバルおよびリージョナル各層での経営人材」を継続的に輩出・確保するために、人事労政部門では2018事業計画において以下のような取り組みを加速していきます。
- 経営人材として求められる経験や資質などの要件を再定義
- 課長クラス以上を対象に、再定義された要件を踏まえて従来とは異なる枠組みを取り入れた「経営人材候補の選抜」を実施
- 選抜された候補者に対して、経営人材に必要な経験付与と評価のサイクルを回す「若手からの育成プロセス」を整備・運用
また、より柔軟でインセンティブを効かせた「グローバル経営に適した処遇体系」や「国際間異動の際のポリシー」の構築・適用を図るなど、ソフト・ハードの両面で経営人材の輩出・確保に努め、「役員・幹部クラスの早期登用と多様性拡大」の実現に向けて取り組んでいきます。
これらに加え、地域横断の施策として日本・米州・欧州・アジアの各地域で推薦された優秀なミドルマネジメント層をインドに集め、経営リテラシーの習得や他地域との人材交流を通した視野拡大を図る育成プログラムも実施しており、各地域のグループ員の活性化と一体感醸成にも効果を上げています。
さらに、国籍にとらわれない優秀な人材を確保すべく、地域の特色を活かして次のような施策に取り組んでいます。
- 欧米: 採用プラットフォーム導入とSNS活用による優秀人材の獲得
- アジア: 地域共通の教育コンテンツ提供を通じた人材育成機能の強化
このような施策を通じて、従来以上に多様な人材の活用推進を図り、「グローバル経営体制の強化」につなげていきたいと考えています。