Mitsubishi SpaceJetと共に世界へ飛翔する、エンジニアを夢見て

Mitsubishi SpaceJetと共に世界へ飛翔する、エンジニアを夢見て 村木仁哉
村木 仁哉
MASAYA MURAKI
航空宇宙事業部 民間航空機技術部 構造設計室
2016年新卒入社
工学部 工学科 構造工学コース
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幼い頃に目にした航空機への憧れが、
Mitsubishi SpaceJetの主翼設計への道を切りひらいた

村木 仁哉の写真

航空機を初めて目にしたのは、私が小学校低学年の頃です。あまりの大きさに驚いた、あの時のことを今でも覚えています。

大学に進んで、建設関係の仕事への就職を考えていた際に飛び込んできたのが、Mitsubishi SpaceJetがまもなく初飛行するというニュース。約40年ぶりの国産旅客機というのを聞いて、幼い頃に見た航空機への憧れがよみがえりました。

ぜひ私もMitsubishi SpaceJetを製作する一員となり、当時の私のような子どもたちや未来の人々を驚かせたいなと思い、中菱エンジニアリングを志望しました。

入社後は希望通りにMitsubishi SpaceJetの部署に配属され、主翼グループで主翼維持設計作業を担当しています。
現在はMitsubishi SpaceJetの型式証明(注)取得に向けて、技術課題をクリアするための作業に日々取り組んでいます。

主な仕事は、部品のレイアウト作業、製造図作成の作業、他部門との調整など。基本的にはパソコンを使用してのデスクワークが多いですが、目が疲れないように外でキレイな空気を吸うなどして気分転換するようにしていますね。
画面に熱中しすぎず、周囲の状況もしっかりと見るように意識しています。

  • 航空機が安全性などの基準に適合しているかを国が審査・確認するもので、運航を開始するために必要となる。
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一年目で業務の流れを経験し、
得ることができた多くの教訓と絆

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業務を行ううえで、設計標準や作業スペックに関する知識だけでなく、3次元CADソフトである「CATIA」の操作は必要不可欠です。
学生の時は2次元のCADしか扱ったことが無かったので、慣れるために勉強しました。
コマンドなどはマニュアルに載っていますが、それをどう使いこなすかが大切。
ネットで調べられることは自分で学び、わからないことはCADに詳しいベテランの方に質問しています。

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1年目では、主翼のウイングレット(注)の形状検討も担当しました。 機体の重量軽減を目的とした材料の変更のために、その材料を使った形状検討から解析、他部門との調整、検討結果の客先提案までの一連の流れを全て経験することができました。

私一人ではわからないこともたくさんありましたが、周りには設計に詳しい方や、解析に詳しい方もいて大変心強かったです。 多くの方に協力していただき、無事に最後まで業務を遂行することができました。

  • 主翼の両端に立っている小さな翼。空気抵抗を減らし、燃費を向上させる役割を持つ。

この仕事を通じて、業務の流れに関する多くの知識を吸収できたのはもちろん、コミュニケーションの大切さも学びました。
検討作業で知り合った方々とは、今でも気軽に話すことができ、皆さんとの連携を今後の業務で生かしていけたらと思います。1年目から貴重な経験をさせてもらえたことを教訓に、自分から手を挙げてどんな業務にも積極的に取り組むように心掛けています。

普段は図面とにらめっこする仕事なのですが、自分が設計した部品の完成品を見ると、大きなやりがいを実感しますね。
今後Mitsubishi SpaceJetが運航されて飛ぶ姿を目にしたとしたら、その時の達成感はどんなものだろうかと想像しながら、日々の業務に励んでいます。

Mitsubishi SpaceJetのさらなる進化に向かって、
世界で活躍できるエンジニアを目指す

設計の魅力は、答えが決して一つだけとは限らないというところ。
例えば、ある部品の問題を解決しようと設計をどうするか検討した場合に、私がこういう形状にしたいと考えたとします。

でも、他の方は全く異なる形状を提案したり、別の方はまた違う視点で考えていたりします。
いろんな意見を聞くと、そんな考え方もあったのかと非常に勉強にもなります。

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各人が持っているさまざまな意見を共有することで、より良いものづくりを目指せるという点に面白さを感じています。その中で、自分の案が採用された時は本当にうれしいです。

将来目指しているのは、世界でも活躍できるエンジニア。
今は国内でしか意見を聞く機会がありませんが、海外の技術者がどんな考えを持っているのか興味がありますので、いずれは海外に行って経験を積んでみたいと思います。

上司からは「技術者は10年目からが一人前」と言われていますので、設計業務や現場対応を通して、一歩ずつ自身のスキルアップに努めていきたいと思います。

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私の担当するMitsubishi SpaceJetは社会からの注目度が高く、初納入に向けて、一致団結して技術課題の解決に取り組んでいます。

しかし、Mitsubishi SpaceJetの設計は納入して終わりではありません。
さらなる改善などを図っていく必要があると思いますし、それに続く新しい機体も開発が本格化する可能性もあります。
今後数多くのMitsubishi SpaceJetが運用されるようになって、自分の仕事が社会に貢献できたらと考えています。

たまに、実家の親から「Mitsubishi SpaceJetのニュースを見たよ」とメールが来ることがあり、励みにもなっています。
かつて通った地元の空港にMitsubishi SpaceJetが就航することがあれば、ぜひ乗って帰省してみたいですね。

  • 社員の所属・役職・入社年次・担当業務等は取材当時のものです。