幅広い分野で培った技術をもとに、未知の開発にチャレンジする面白さ

幅広い分野で培った技術をもとに、未知の開発にチャレンジする面白さ 猿渡 啓子
猿渡 啓子
KEIKO SARUWATARI
誘導・エンジン事業部 飛昇体設計室 主務
1995年入社
理工学部 航空宇宙工学科
  MY HISTORY MY HISTORY

9~13年目

帰国後、再び宇宙機器の開発へ。

14~25年目

MSJ(現:Mitsubishi SpaceJet)の構造解析を担当。
インドの会社との協業立ち上げ、全機強度試験や初号機の初飛行、飛行試験のためモーゼスレイク(米国ワシントン州)出張など、思い出深い苦労と達成感を多く体験。

26年目~現在

誘導弾の開発へ。
構造設計の経験+入社1-2年目に蓄えた耐熱構造の知識で未知の速度・温度帯への挑戦中。
宇宙機器の開発で一緒だった人、民間機の開発で一緒だった人、過去に試験でお世話になった人たちとまた一緒になり、所属が変わっても、これまでの経験や人脈が随分役に立っている。


航空宇宙系の開発を行っているという
明確なイメージから中菱エンジニアリングを志望

猿渡啓子の写真

大学では航空宇宙工学を学んでおり、就職活動の際に研究室の教授から、出身地の愛知県にある航空宇宙関係の会社から募集が来ているのでどう?と紹介されました。当時は就職氷河期でもあり、数社の会社説明会に参加しましたが、航空宇宙系でどんなことをやるのかという仕事内容が最もイメージできたのが当社でした。また、中菱エンジニアリング自体が女性の技術者を採用しようとしていた年で、これはラッキーと思い志望しました。

入社当初は、航空宇宙事業部に配属となり、宇宙往還機・H2ロケットシリーズをはじめとした宇宙機器の構造解析を担当しました。その後、民間機の構造解析者としてBoeing社(米国ワシントン州)に駐在。帰国後はロケットをはじめとした宇宙機器の構造解析に戻り、MSJ(現:Mitsubishi SpaceJet)の構造解析を担当。飛行試験を行うモーゼスレイク(米国ワシントン州)にも数か月滞在して、現地のメンバーとも一緒に働きました。現在は、誘導・エンジン事業部の飛昇体設計室で、誘導弾のシステム設計に携わっています。

多くの経験から、新しいモノを生み出す
世界に“普通”はないことを知る

私は会社の中でも異動や携わる機種の変遷が多い方だと思います。しかし、その分数多くの開発を経験でき、人脈も広がりました。入社当初に携わった耐熱構造の知識が、現在担当している誘導弾の開発に役立ったり、以前担当した開発で関わった他部署の人と再び協業する機会があったりと、予期せぬ場面で過去の経験が有利に働くのが面白いです。

また、当社の様々な開発に携わってきて経験したことは、仕事の進め方は実に多種多様ということです。そして、新しいモノを生み出す世界に“普通”はないということを実感しました。前職場で当たり前だったことが、次の職場ではそうでないことが多く、人や場所、国が違えば、やり方も考え方も当然変わります。「普通はこうだよね」ということはまずありません。幸い私は新機種の開発に関わることが多く、未知の技術に挑む集団は自分のやり方が必ずしも正しいとは思っていない柔軟な人たちが多いので、別のやり方が有効だと思ったらちゃんと提案します。それで納得してもらえれば、じゃあやってみようかと受け入れてくれるので、すごく恵まれていたと思います。

その中で、自分が開発に携わった製品が完成し、計画した試験が狙い通りに上手く達成できた時には、大きなやりがいと喜びを感じます。

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誰もやったことのない
未知の開発に力を注ぐ

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今後の課題や目標は、今担当している誘導弾が開発の初期段階なので、当面は順調に進むように尽力したいと思っています。機体の開発というのは未知の部分が多く、本当に新しいことだらけなので、様々な分野の技術者や有識者と知識を持ち寄り、いろいろなアイデアを出しながら協力して進めなければいけません。速度や飛距離の要求が高くなるほど技術的に難易度が上がります。今まで誰もやったことのない領域に踏み入れる得難い機会でもあり、それが面白さや楽しさでもあります。この技術は宇宙開発や将来輸送機の分野にも応用できるもので、非常にやりがいがあります。

中菱エンジニアリングの良いところは、製品の開発に幅広く携われることでしょうか。調査して、分析・検討して、設計して、試験して、モノづくりへと繋がる中で、やる気さえあれば、これらの過程のどこにでも携われるチャンスがあります。これからも幅広い分野に関わり、新しい技術や未知の開発に取り組んでいければと願っています。

・・・中菱エンジニアリングを志望する、学生の皆さんへ・・・

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女性でも男性でも一緒ですが、当社はエンジニア集団ですので、好奇心の強い人、前向きな人、新しい技術に挑戦したい人などが向いている会社だと思います。また、三菱重工グループの中でも中菱エンジニアリングの拠点である名古屋地区は航空業界が活性化している地域ですので、航空宇宙系の開発をしたいという人はぜひ入社してほしいです。

  • 社員の所属・役職・入社年次・担当業務等は取材当時のものです。