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インドから超臨界圧ボイラー・タービン各2基を受注

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 三菱重工業は、インドのジェイプラカッシュ電力会社(Jaiprakash Power Ventures Limited:JPVL)向け超臨界圧※石炭焚きボイラー(耐圧部)と蒸気タービン発電機一式各2基を受注した。経済成長に伴う地域の電力不足解消のため、JPVLがマディヤプラディッシュ州ニグリ(Nigrie)に建設する出力各66万kWの超臨界圧石炭焚き火力発電所1、2号機に納入するもので、納期は2011年度の予定。

 今回の受注は、ボイラーについては、インドの建設・重機最大手ラーセン・アンド・トウブロ(Larsen & Toubro Limited:L&T)と当社のボイラー合弁会社であるL&T-MHIボイラー(L&T-MHI Boilers Private Limited)が取りまとめ、また、蒸気タービン発電機一式については同じく合弁会社であるL&T-MHIタービン・ジェネレーター(L&T-MHI Turbine Generators Private Limited)を下請としてL&Tが取りまとめたもの。L&T-MHIボイラーとL&T-MHIタービン・ジェネレーターはそれぞれ2007年4月と同12月の設立。両社とも当社から技術の供与を受けて事業を展開している。

 ボイラーは、当社がその中核部品をL&T-MHIボイラーに供給、同社が自前で組み立てる製品初号機としてJPVLに納入する。また、蒸気タービン発電機は、当社および三菱電機が中核部品を製作して、L&T-MHIタービン・ジェネレーターに供給し、同社が製品としてL&Tに納入する。

 JPVLは、インドの財閥系企業Jaypeeグループの電力会社。現在所有する火力、水力発電所に今回の超臨界圧火力発電所も加え、2012年までに総発電能力を500万kW規模にすることを計画している。また、Jaypeeグループ全体では、発電事業のほか、セメント、ホテル、不動産、教育、高速道路関連などの多様な事業のエンジニアリングや建設を手掛けている。年間売上は約13億ドル。

 超臨界圧火力発電は高温・高圧の蒸気を用いることにより、エネルギー効率が高く、二酸化炭素(CO2)の排出が少ないなど、環境負荷が低いのが特徴。ボイラー、タービンなどの設備・機器は、高い耐熱・耐圧性能が必要で、設計・製作には高い技術が要求される。当社は独自の技術開発により、国内外で豊富な納入実績を持つ。

 インドは1990年代以降の経済自由化政策が奏功し、2005年度から07年度まで3年連続で9%台の経済成長を達成、2008年度も世界的な経済危機にもかかわらず6.7%の成長を維持するなど好調な経済が続いている。そのため、深刻化する電力の需給ギャップ克服に向け、大型の石炭火力発電所の建設が各地で進められている。

 当社はこのような状況を睨み、L&Tおよび同社との合弁会社と共同で、高効率の超臨界圧ボイラー・タービンの受注活動に取り組んできたが、今回の受注を弾みとして、さらに積極的に同国市場の開拓を推し進めていく。

※ 超臨界圧
= 水は374℃、22.12Mpa(大気圧の約220倍)の臨界点を超えた環境下で、液体と気体の両方の性質を備えた活発な状態(超臨界水)となり、水蒸気に連続して変化する。超臨界圧ボイラーおよび蒸気タービンは、この臨界点を超える状態(具体的には大気圧の約250倍)で運転する。

 

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