熱水力設計
「熱水力設計」は原子炉の通常運転時および運転時の異常な過渡変化時において、限界熱流束や燃料温度等を解析し、熱的な観点で燃料の健全性を確保するための設計を行います。
燃料の限界熱流束評価
- 炉心内の三次元流動挙動シミュレーション
- 限界熱流束の解析と相関式開発
燃料温度評価
- 炉心内の三次元流動挙動シミュレーション
- 燃焼に伴う各部材の特性変化
- 燃料棒内の温度分布解析
炉心バイパス流量評価
- 各部の圧力損失評価
- 各流路の流量評価
- 流路孔サイズの設計
燃料の限界熱流束評価
PWRプラントでは通常運転時および運転時の異常な過渡変化時において、熱的な観点で燃料の破損を防止する観点から、限界熱流束(DNB熱流束)という制限を設けています。限界熱流束の評価は炉心内流動のシミュレーションによる局所ごとの冷却材状態の把握及びDNB相関式によって評価を行います。
- PWR(加圧水型原子炉:Pressurized Water Reactor)
- DNB(核沸騰からの離脱:Departure from Nucleate Boiling)
実績例
- 原子炉運転期間延長に係る限界熱流束評価
- 高燃焼度燃料、MOX燃料(注)導入に伴う限界熱流束評価
- 取替炉心に係る限界熱流束評価、など
- MOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料:Mixed Oxide Fuel)