LOCA安全解析
PWRの原子炉冷却材喪失事故(LOCA)等、事故時の物理現象を解析し、主要設備の健全性及び安全防護設備の機能により事象が安全に収束することを確認しています。
LOCAとは、1次冷却系配管の破断等により、1次冷却材が喪失する事故のことです。LOCAが生じると、炉心水位が低下して燃料温度が上昇し、燃料被覆管の酸化や冷却材の流出による原子炉格納容器内圧力の上昇などの問題が生じます。PWRプラントでは、万一LOCAが発生しても安全防護設備の機能により、事故が安全に収束するように設計されています。
- PWR(加圧水型原子炉: Pressurized Water Reactor)
- LOCA(原子炉冷却材喪失事故:Loss Of Coolant Accident)
LOCA安全解析では以下の項目を確認し、プラントの安全性を判断しています。
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炉心冷却の維持
LOCAが生じても、非常用炉心冷却系(ECCS)等により、炉心水位が回復し、冷却が維持されることを確認します(燃料被覆管温度1200℃以下)。 -
原子炉格納容器の健全性
LOCAが生じても、格納容器スプレイ等により、原子炉格納容器内圧力が基準値以下に保たれることを確認します。 -
設備の健全性
LOCAが生じても、1次系主要設備の健全性が保たれることを確認します。 -
解析結果例