系統設計技術
業務内容
- 系統構成設計
プラントの機能を果たすための構成品(タンク、配管、ポンプ、バルブ、計器等)の接続の仕方、順序を決定し、プラントの骨格を設計します。 - 機器・配管・計器等の基本仕様設計
それぞれの構成品の個数や仕様を決定します。仕様とは、タンクであれば容量、配管であれば口径、ポンプであれば吐出圧力、計器であれば計測スパン等です。また、構成品のレイアウト要求も決定します。 - 機器・弁等の制御方法設計
- 運転要領設計
プラントの運転方法、使い方、注意点(運転要領書)を作成します。
これらは、法令、安全要求、配置要求等、様々な要求を満たすように、多数の設計セクションとも協議しながら設計し、安全で使いやすいプラントを設計します。
主な製品紹介
加圧水型プラントのプラント設計、沸騰水型プラントの改造工事、原子燃料サイクルプラントのプラント設計、廃炉プラント(福島原子力発電所含む)のユーティリティ設備設計、新型炉(高速炉等)の開発設計
設計例
1次冷却系統設備の設計例を紹介します。
主な機能
原子炉の中の核燃料からの発生熱により加熱された冷却水を、ポンプで循環させ、蒸気発生器(熱交換器)に導いて蒸気を作ります。この蒸気で発電タービンを駆動させ発電します。
冷却水は、原子炉を循環する流路では沸騰させないように加圧し、圧力は加圧容器内の蒸気を増やしたり減らしたりすることでコントロールします。
必要な構成品の決定
核燃料の熱を循環させる流路を形成させるために、次の構成品の設置を決定します。
原子炉容器、1次冷却材配管、蒸気発生、1次冷却材ポンプ
1次冷却材の圧力を制御するために、次の構成品の設置を決定します。
加圧器(加圧容器)、蒸気を増やすための加圧器ヒータ、蒸気を減らすための加圧器スプレイ弁、
加圧器逃がし弁、加圧器安全弁
構成品の接続構成の決定
これらの構成品の接続構成を、機能が果たせるように、左図のように決定します。
この接続構成図や各構成品の仕様を定める事により、最後には、右図のようにプラントが形作られていきます。系統設計技術は、このようにプラントの骨格を決定する業務です。