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パイトン発電所増設プロジェクト
インドネシア最大・最高効率の超臨界圧石炭焚き火力発電所が竣工
急増する電力需要に応える

発行 第 5216号
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 三菱重工業などが受注し、インドネシアで建設が進められてきた出力81.5万kWの超臨界圧石炭焚き火力発電所が竣工し、発注元である発電事業会社、パイトン・エナジー社(PT Paiton Energy)に引き渡された。同社の既設発電所増設プロジェクトとして進められてきた、同国で初めての超臨界圧技術を採用した石炭焚き火力発電所で、出力、効率とも同国最高。運転開始後は、長期売電契約に基づいてインドネシア国営電力会社(PT PLN (Persero))に30年間電力を供給して、急増する同国の電力需要に応えることとなる。

 これを記念して現地では5日、竣工式が行われた。式典には、同国のジェロ・ワチック(Jero Wacik)エネルギー鉱物資源相をはじめ、牛尾滋在インドネシア日本公使、パイトン・エナジー社のロウ・キアン・ミン(Low Kian Min)社長など多数が列席、当社からは平本康治原動機事業本部副本部長が出席した。

 今回のパイトン発電所増設プロジェクトは2008年にスタートしたもの。超臨界圧石炭焚き火力発電所が建設されたのは、東ジャワ州の州都スラバヤから南東約150kmのパイトン地区で、パイトン・エナジー社が1999年より運営している総発電容量122万kWの既設発電所(Paiton7、8号機)と同じサイト内に設置された。主要設備は蒸気タービン、超臨界圧ボイラーなどからなる。
 当社はこのうち、蒸気タービン、ボイラーなどの機器の製造・供給を担当。現地工事は三井物産と東亜建設工業が共同で手掛けた。

 パイトン・エナジー社はインドネシアの独立発電事業者(IPP)。同社は1995年に設立された事業会社で、三井物産、英International Power、東京電力、PT バツ・ヒタム・ペルカサ(PT Batu Hitam Perkasa、インドネシア)が出資している。パイトン地区に61万5,000kWの石炭焚き火力発電所2基を所有している。

 超臨界圧石炭焚き火力発電は、通常の亜臨界圧火力に比べ発電効率が高く、石炭の消費量を抑えるとともに、CO2の発生量も削減できるのが特徴。
 当社は今後も、高効率で環境負荷の少ない超臨界圧、超々臨界圧発電設備の受注に向け、国内外で積極的な事業を展開していく。

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