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歯車切削用工具専業のインド現地法人MHI-IPTに新工場完成

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 三菱重工業が、歯車切削用工具専業のインド現地法人であるMHI-IPT(Mitsubishi Heavy Industries India Precision Tools, Ltd.、当社96%出資)で建設を進めてきた新工場が完成、10日、これを記念して現地で竣工式を行う。同国で急激な成長を遂げる自動車産業の旺盛な需要に応えるための設備投資で、これにより、MHI-IPTの生産能力は一気に現状の2倍となる。設備投資額は約11億円。

MHI-IPT新工場
 MHI-IPTは、同国南部、タミル・ナドゥ州の州都チェンナイ(旧マドラス)近郊のラニペット市に本社を構える当社工作機械事業部の海外生産拠点。歯車切削用のホブカッターをはじめ、ピニオンカッター、シェービングカッター、ブローチカッターなどの歯車切削用精密工具を手掛ける。
 今回の設備投資は、既設工場(床面積7,000m2)に隣接したエリアに床面積3,500m2の工場を建設、NC(数値制御)マシンを中心にした最新設備を導入し生産能力の倍増をはかったもので、新たに設置した機械設備は80台を超える。また、人員体制もこれまでの約400人から590人に増員、2008年度受注額で倍増(2006年度比)を目指す。

 順調な経済発展を続けるインドは、二輪・四輪車両の需要も急伸している。2003年に初めて100万台を突破した自動車生産台数は2006年度には200万台を超え、3年後の2010年には400万台超に達すると予想されている。これに伴い、歯車工作機械や歯車切削工具の需要も急拡大しており、この膨らむ市場で高いシェアを確保するため、生産設備の早期増強が求められていた。

 MHI-IPTは2005年5月の設立。歯車切削工具の同国最大手であったS.R.P. Tools社を買収し、当社の海外戦略拠点として再出発させた工具製造会社で、以降、順調に売上げ・シェアを拡大してきたが、今回、新工場が竣工、急拡大する市場への対応が整ったことから、現状40%(2006年度実績)の同国シェアを2008年度50%まで引き上げていく。また、周辺諸国を対象に輸出にも踏み出す。

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