Press Information

原子力タービンおよび関連技術を供与

Print

 三菱重工業は、中国の3大重電設備グループの一つであるハルビングループ(黒龍江省)に対し、加圧水型(PWR)原子力発電設備の蒸気タービンをはじめとする主要機器の技術を供与することで合意し、4日、契約締結を完了した。現地の有力企業との協業を軸に、中国の国産化要求に応えるとともに、拡大する同国市場での原子力発電設備の拡販をはかっていくのが狙い。同グループへの技術供与契約は、60万kW級超々臨界圧蒸気タービンなどで実績があるが、原子力機器では今回が初めて。

原子力タービンおよび関連技術を供与<br />中国 ハルビングループへ
 供与先企業は、ハルビン動力設備有限公司(Harbin Power Equipment Co., Ltd.)傘下の発電機器大手であるハルビンタービン(Harbin Turbine Co., Ltd.)およびハルビンボイラー(Harbin Boiler Company Limited)。 供与するのは、120万kW級の原子力発電用大型蒸気タービンのほか、湿分分離加熱器、脱気器、主要弁、復水器、給水加熱器などの主要補機の技術。

 当社は、ハルビン動力設備有限公司とともに、2007年9月に中国浙江省の三門原子力発電所向け、さらに2008年1月には山東省の海陽原子力発電所向けに、120万kWタービン発電機パッケージを各2基、計4基を受注している。最新鋭の54インチ級翼を採用した大型の高性能蒸気タービンなどで構成するもので、主要部分は当面、当社が製作に当たるものの、今回の契約締結により、段階的に中国側へその役割を移していくこととなる。

 中国は、著しい経済成長を背景に、2020年までに原子力発電の設備容量を4,000万kWまで拡大する計画。それに基づき、新規原子力発電所の建設計画が続々と立ち上がっており、今後、原子力発電設備や関連技術での大きな需要が見込まれる。 今回の技術供与は、これから一層の活況が予想される同国の原子力市場へ本格的に参入していく橋頭堡として大きな意義をもつ。当社は今後も、ハルビングループとの協業を進めながら、急成長する同国市場へ積極的にアプローチしていく。

 


mission_net_zero

三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

詳しくは: