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インバーター搭載のターボ冷凍機「ecoターボETIシリーズ」6機種を発売
600冷凍トンまで対応可能な「ecoターボヒーポンETH」も開発

発行 第 4703号
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 三菱重工業は、インバーターを冷凍機本体に搭載しクラス最高レベルの省エネルギー性能を発揮するターボ冷凍機「ecoターボETIシリーズ」6機種を5月から発売する。150~500冷凍トンの容量レンジをカバーする新シリーズで、インバーターを製品本体に組み込むことで、大幅な省スペース化を達成したのが特長。一般空調及び工場空調市場の中小容量レンジ戦略機種として、積極的な営業を展開していく。

 「ecoターボETIシリーズ」は、“省CO2・省エネ”を実現した高効率機。IPLV(期間成績係数※1)10.2と部分負荷時最高COP(エネルギー消費効率※2)19.1はともにクラス最高レベルで、年間電力料金を従来機と比べ62%(384万円)削減。また、CO2排出量を年間62%(100.5ton-CO2)減らすことが可能(ともに400冷凍トン機の場合。当社比※3、 ※4)。ちなみに、このCO2排出量年間100.5 ton-CO2をヒノキ林で削減しようとすると、東京ドーム2.9個分の面積が必要な勘定となる。冷媒はR134a(オゾン層破壊係数ゼロ)を採用。

 冷凍機本体とインバーターを一体としてコンパクト化を実現し、搬入・据付けを容易としたのもポイント。200冷凍トンで従来機比40%、400冷凍トンで同20%の省スペースとなっている(当社比※5)。また、メンテナンス面では、シェル&チューブ熱交換器の採用により洗浄が容易。低騒音にも配慮した設計としている。

 また、空冷ヒートポンプの分野においては、当社と、東京電力株式会社、中部電力株式会社、関西電力株式会社が共同開発した技術を利用し、150冷凍トンの冷暖房機「eco ターボヒーポンETH」を開発した。4台まで連結が可能で、600冷凍トンまで対応可能。本機は省エネルギー性能IPLV7.0で業界トップ。こちらも、ガス吸収式冷温水機※6と比べ、CO2排出量で年間71%(648 ton-CO2)の削減、また、消費エネルギー量で同83%(3,731MWh)の削減をそれぞれ達成し、年間ランニングコストで同比約40%(1,290万円)の削減※4を可能とした。モジュール方式を導入し、従来機比約30%の省スペース化(当社比※7)を実現。ターボ冷凍機・ターボヒートポンプとして初めて、冷媒R410A(オゾン層破壊係数ゼロ)を採用。発売は本年10月予定。

 当社は省CO2・省エネの推進の為にインバーター機の市場浸透をはかっていく方針。「ecoターボETIシリーズ」はビル空調や小規模工場向けに年間100台規模の販売を見込む。  また、「eco ターボヒーポンETH」は、吸収冷凍機のリプレース需要向けに拡販するとともに、電動ターボ冷凍機の新市場の開拓を狙う。

※1 IPLV=Integrated Part Load Valueの略。年間運転時の負荷変動を考慮し、実使用状態に近い負荷割合と
    冷却水温度条件でのARI(Air-Conditioning and Refrigeration Institute)が制定している期間成績係数。
       値が大きいほど省エネルギー性が高い。

※2 COP=Coefficient of Performanceの略。成績係数のことで、値が大きいほど省エネルギー性が高い。
        COP=冷房・暖房定格能力(kW)/ガス消費量(kW)+消費電力(kW)

※3 当社10年前従来機ART対比

※4 ランニング計算の根拠となる数値及び単価については、東京地区外気条件及び東京電力料金体系を使用した。

※5 当社従来機AART対比

※6 冷房COP1.1相当機種

※7 当社従来機マイクロターボS対比(単位能力当たり)

 

担当窓口:冷熱事業本部 大型冷凍機部
       三菱重工冷熱システム株式会社


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