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世界最大の5,000冷凍トン高効率電動ターボ冷凍機を受注
みなとみらい21地区の地域冷暖房供給を支える

発行 第 4759号
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 三菱重工業は、地域冷暖房の大手企業である みなとみらい21熱供給株式会社(以下、みなとみらい21熱供給)から世界最大の5,000冷凍トン(17,581kW)密閉式電動ターボ冷凍機※1を受注した。本年2月に同社へ納入した世界最大(当時)の4,000冷凍トンを冷凍能力でさらに大きく上回る高効率・省エネ機で、横浜のシンボル都市である“みなとみらい21”地区への熱供給を強力に支えていくことになる。納入は2009年2月、運転開始は同6月の予定。

 今回受注した機種は「AART-500PL」。新たに独自開発した世界最大の2,500冷凍トン密閉式圧縮機2台を搭載した環境配慮タイプで、世界最高水準の定格出力COP(エネルギー消費効率※2)6.4を達成した※3ほか、部分負荷運転の高効率化などもはかって、IPLV(期間成績係数※4)でも従来機比約23%のアップを実現した。冷媒にはオゾン層破壊係数ゼロのHFC-134aを採用。
 CO2排出量を従来機比約22%削減したのも大きな特長。同機を年間通して稼働すると、東京ドーム63個分(みなとみらい21地区面積の1.6倍)のヒノキ林が吸収するのに相当するCO2削減量※5が見込まれる。

 みなとみらい21地区は、わが国を代表する港湾都市・横浜の都心部にある国際色豊かな文化・商業都市で、美しいウォーターフロントの景観を背景に、大規模なビジネス・商業・文化施設の集積が続いている。
 みなとみらい21熱供給は1989年からこの地区への熱供給を開始し、現在は、センタープラントと第2プラントを合わせ約4万冷凍トンの冷房容量を保有、将来的にはさらに供給を拡大・発展させて、最終的には日本最大の熱供給能力まで増やしていく計画を持っている。

 当社は当初から、みなとみらい21熱供給にこの地区への冷熱源の供給を支える多様な冷凍機を供給しており、その数は今回のAART-500PLで累計16台となる。今回の受注は、同機の他に類のない大きな冷凍能力や環境配慮性、さらには、設置スペースをとらないコンパクト設計などが高く評価されたことによる。

 当社はターボ冷凍機の国内トップメーカー。地域冷暖房をはじめ、半導体製造工場のクリーンルームや自動車関連の工場空調向けなどに数多くのターボ冷凍機を供給しており、冷媒HFC-134a高効率ターボ冷凍機の受注実績はすでに国内で1,500台に達している。
 今後は、今回新たに独自開発した2,500冷凍トン密閉式圧縮機の単機搭載ターボ冷凍機もラインアップに加えていく考えで、大型・超大型クラス高効率ターボ冷凍機の品揃えを一層充実させながら、国内のみならずアジア市場でも営業活動を一層積極的に展開していく。

※1  密閉式=圧縮機と電動機のケーシングは一体構造で、ケーシング内は密閉で冷媒雰囲気にある。

※2  COP=Coefficient of Performanceの略。成績係数のことで、値が大きいほど省エネルギー性が高い。
    COP=冷房定格能力(kW)/消費電力(kW)

※3   JIS条件(冷水:入口12℃、出口7℃  冷却水:入口32℃、出口37℃)換算値。

※4  IPLV=Integrated Part Load Valueの略。年間運転時の負荷変動を考慮し、実際の使用状態に近い負荷割合と
    冷却水温度条件でのARI(米国Air-Conditioning and Refrigeration Institute)が制定している期間成績係数。
    値が大きいほど省エネルギー性が高い。

※5  今回導入の5,000冷凍トン機を年間1,500時間稼動した場合、現状と比較したCO2排出削減量は、
    年間約2,167t[計算式=5,000冷凍トン×1,500時間×CO2排出削減量(約0.289kg-CO2/RTh)]。この削減量は、
    樹齢40年のヒノキが吸収するCO2は1年間で約2トンとすると、約296ヘクタールのヒノキ林に相当し、この面積
    は東京ドーム(面積4.68ヘクタール)の約63倍、みなとみらい21地区(面積186ヘクタール)の約1.6倍にあたる。
    【参考資料:(独)森林総合研究所 温暖化対策推進】

担当窓口:  冷熱事業本部 大型冷凍機部
          三菱重工冷熱システム株式会社

 


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