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US-APWR 原子力発電設備

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 三菱重工業が米国の電力会社 ルミナントのコマンチェピーク原子力発電所に増設を目指す最新型加圧水型軽水炉“US-APWR”(コマンチェピーク3、4号機)の建設運転一括許可(combined license:COL)申請が3日、米国原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission:NRC)に受理された。

【ルミナントのコマンチェピーク原子力発電所1,2号機】
 ルミナントが本年9月19日にCOL申請を行っていたもので、今回の受理は、米国エネルギー政策法の優遇措置を受ける条件を満足しており、US-APWRの建設計画が大きく前進する重要なステップに入ったことを示している。

 当社は、2006年7月に米国ワシントンD.C.に100%出資の米国法人 三菱ニュークリア・エナジー・システムズ・インコーポレーテッド(Mitsubishi Nuclear Energy Systems, Inc.:MNES)を設立、US-APWRの販売活動を開始した。また、2007年12月には、非常に短期間の事前審査を経た後、NRCに対し、US-APWRの標準設計認証(design certification:DC)を申請、本年2月に正式に受理されて、その後のNRC審査も、設計完成度が高いことから現在まで順調に進んでいる。
 当社はこれらにより、米国原子力エネルギー協会(Nuclear Energy Institute:NEI)において、欧米原発プラントメーカーと並び、DC申請が受理された大手原子炉メーカーのみに認められるNEI会員資格“カテゴリー2”の格付けにランクアップされた。

 US-APWRは、DC申請、COL申請いずれもが正式に受理されたことにより、その設計の許認可取得が確実なものとなった。当社は今後もルミナントと協調しながら審査対応を進めるが、コマンチェピーク・プロジェクトが計画に沿って着実に進捗することにより、新たな電力会社によるUS-APWR採用も大きく期待される。

 当社のUS-APWRは2007年3月、ルミナントによる複数の原子力発電技術に対する評価の結果、選定された世界最大級(170万kW)の原子力発電設備。1基あたりの発電容量は、テキサス州の平均家庭87万5,000世帯の電力消費に相当する。日本原子力発電(株)敦賀3、4号機向けに建設準備工事中の改良型PWR(APWR、153万8,000kW)をベースとしており、電気出力を大型化するとともに、実証済みの最新鋭の技術を取り入れている。

 当社は1970年以来、国内23基のPWR(加圧水型軽水炉)の建設で主要な役割を果たしており、現在24基目のPWRを建設中。また、プラントの運転開始後も原子燃料の供給やきめ細かいアフターサービスを提供してきた実績がある。

 



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