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スウェーデンNIBE社と提携しヒートポンプ式温冷水空調給湯機で欧州市場に進出

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 三菱重工業は、スウェーデン最大の暖房機器メーカーであるNIBE Industrier AB(NIBE社)と提携し、ヒートポンプ式温冷水空調給湯機で欧州市場に進出する。両社は19日、製品の共同開発・販売に関する業務提携契約を締結した。当社がエアコンで培ったインバーター室外機技術と、NIBE社の給湯ユニットなどの技術を組み合わせ、省エネ性能に優れた高性能製品を投入。両社の販売網を通じて、相互OEM(相手先ブランド)供給により拡販に取り組む。

 ターゲットは中部および北部欧州の家庭用暖房/給湯市場であり、当社省エネ技術であるヒートポンプ技術を軸に温水式の暖房/給湯の市場へ新規参入する。
 ヒートポンプは、既存の電気式ボイラーに比べ3倍以上の効率向上が可能であり、地球温暖化防止など環境配慮の観点から有利であり、各国で優遇税制が実施されるなど急速に市場が拡大している。また消費者にとってもランニングコスト低減が期待でき置き換え需要が見込まれる。

 NIBE社はスウェーデン南部(スモーランド地方)のマーカリッド(Markaryd)に本社を置き、燃料やヒートポンプを使い床暖房用およびラジエーター用に温水を供給する空調給湯機から、伝統的な薪ストーブまで幅広く手掛けている。欧州のヒートポンプ式空調給湯機メーカーでは最大級で、北欧を中心に有力な販売網を持つ。

 今回の提携により、当社はインバーター式の高性能ヒートポンプ技術、NIBE社は貯湯タンクや温冷水の循環技術をそれぞれ持ち寄り、空調給湯システムを共同開発。それぞれの販路を通じて、共通のシステム一式を互いに自社ブランドで販売していく。

 共同開発する空調給湯システムは、室外機と蓄熱タンク付き熱交換ユニットで構成され、暖房用循環温水の供給、シャワー等へのサニタリー温水供給、また冷房用循環冷水の供給が可能である。商品の特徴は、熱交換ユニットと蓄熱タンクを組み合わせた一体型タイプであり、省スペースで据付けが簡単であること。給湯は、十分な水圧が確保できる水道直圧タイプを採用し、各国の条件にあった殺菌温度設定が可能である。また大出力の補助電気ヒータを標準装備し、不測の事態に対しても十分なバックアップ機能を持つ。
 これに伴い、搭載するロータリー圧縮機(コンプレッサー)を生産するタイの当社子会社であるThai Compressor Manufacturing Co., Ltd.(THACOM)の生産設備を増強する。

 


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