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US-APWR 原子力発電設備

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 三菱重工業が米国の電力会社 ルミナントのコマンチェピーク原子力発電所に増設を目指す最新型加圧水型軽水炉US-APWR(コマンチェピーク3、4号機)の建設運転一括許可(combined license:COL)申請の審査スケジュールがこのほど、米国原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission:NRC)から発表された。それによればNRCは2011年12月までに審査を完了する予定であり、その約1年後に最終的なCOL認可が取得できる見込みとなった。

 審査スケジュールの公表は、ルミナントが昨年9月にCOLを申請、NRCがこれを12月に受理したのを受けたもの。その後、当社はルミナントと合弁事業会社Comanche Peak Nuclear Power Companyを設立、このCOL審査をサポートしてきたが、今回公表されたスケジュールはNRC によるCOL審査がきわめて順調に進んでいることを示している。

 コマンチェピーク3、4号機については、米国政府から公的金融による資金面での支援を得るため、合弁事業会社を通して米国エネルギー省(DOE)に融資保証を申請しており、DOEも本プロジェクトの実現性を高く評価している。合弁事業会社は引き続き、この申請活動を継続していく。

 当社は2006年7月、米国ワシントンD.C.に100%出資の現地法人Mitsubishi Nuclear Energy Systems, Inc.(MNES)を設立してUS-APWRの販売活動を開始。また、2007年12月にはNRCへUS-APWRの設計認証(DC)を申請して昨年2月に受理され、現在、NRCで審査中である。

 当社のUS-APWRは2007年3月、ルミナントによる複数の原子力発電技術に対する評価の結果、選定された。電気出力170万kWという世界最大級の最新型PWRで、1基あたりの発電容量は、テキサス州の平均家庭87万5,000世帯の電力消費に相当する。

 US-APWRは、日本原子力発電(株)敦賀3、4号機向けに建設準備工事中の改良型PWR(APWR、153万8,000kW)をベースにしたもので、従来PWRに比べ、炉の大型化をはかるとともに、新たな自動安全システムやデザイン要素を取り入れている。

 当社は1970年以来、国内23基のPWRの建設で主要な役割を果たしており、現在24基目のPWRを建設中。また、プラントの運転開始後も幅広くアフターサービスを提供してきた実績がある。

 

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