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ガスタービン出荷500基を達成、高砂製作所で

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 三菱重工業は14日、累計で500基目となるガスタービンを高砂製作所(兵庫県高砂市)から出荷する。1963年に第1号機を出荷して以来、出力・性能を向上させるとともに出荷数も増やし、47年目で500基を突破した。500基目はカタールのラスラファン工業地区(Ras Laffan Industrial City)で建設が進む、大規模な独立発電・造水事業(IWPP)プラントに納入する。

【出荷500基目となったM701Fガスタービン】
 出荷500基目のガスタービンは、日本・欧州連合とカタール側で構成するIWPP会社、Ras Girtas Power Company(RGPC)※ 向けに受注した、「M701F形」8基のうちの1基で、501基目と同時に出荷する。現地では発電・造水規模で史上最大となる総発電能力273万kWの天然ガスを燃料とするガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電と、造水能力日産6,300万ガロンの海水淡水化に利用される。運転開始は2011年4月の予定。

 高砂製作所は1962年、当社神戸造船所のタービン専門工場として操業を開始、1964年に独立した。産業用ガスタービンは1963年から生産をスタート。出荷第1号の「MW171形」ガスタービンはタービン入口温度732℃で、旭硝子株式会社の千葉工場(千葉県市原市)に納入した。

 以来当社ではガスタービンの効率を高める入口温度の高温化に向けた技術開発に注力し、1,350℃級のM701F形は1989年に実用化。現在は1,500℃級(G形)の普及が進み、さらに高温で世界最大・最高効率の1,600℃級(J形)も開発を完了、商業化段階を迎えている。

 当社のガスタービンは高効率化の進展に連動して、受注・納入ペースも加速。特に2000年以降の出荷は20万~25万kWクラスの大型ガスタービンを中心に年間20~30基ペースに高まり、累計受注実績も535基に達している。GTCCなど省エネルギーや環境保全に貢献する高効率発電設備へのニーズは高まっており、当社は今回の出荷500基達成を弾みに、さらなるガスタービンの拡販を世界で積極展開していく。

※ RGPCには三井物産、中部電力、四国電力、フランスのGDF SUEZ、カタール国営石油会社(Qatar Petroleum:QP)とカタール発電・造水公社(Qatar Electricity & Water Company:QEWC)が出資。発電・造水プラントの建設コントラクターは三井物産で、プラント全体取りまとめは韓国の現代建設が担当する。当社はガスタービン8基のほかに、蒸気タービン4基を納入。発電機12基は三菱電機、海水淡水化設備は仏SIDEM社が供給する。

 

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