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中国・大連のフォークリフト生産工場が本格稼動

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 三菱重工業が、中国・大連に建設を進めてきたフォークリフトの生産工場が竣工し、本格生産を開始した。当面、1~3トン級の最新モデル機を生産し、世界最大のエンジン式フォークリフト市場に急成長した中国市場に供給する。将来的には、周辺の新興国市場向けの供給拠点としても機能させていく方針で、これにより、日米欧の既存拠点にアジアを加えた世界4極の最適生産・調達体制が整ったこととなる。現地では4日、これを記念して開業式が開催された。

【三菱重工叉車(大連)有限公司】
 新工場は、当社が昨年11月に設立した全額出資の現地法人、三菱重工叉車(大連)有限公司の生産工場。大連市の大連経済技術開発区にあって、3年後 7,000台規模のフォークリフト生産を目指す。敷地面積10万m2、建屋面積2.7万m2

 当社は、新興の巨大市場に自前の生産拠点を立ち上げたことを受け、為替リスクを回避しながら、まずは成長市場に密着した事業を強力に展開する。
 生産に当たり、エンジンなど基幹コンポーネントは当面日本から供給するが、溶接主要部品は新拠点で生産する。また、大連およびその近隣地域には、品質の高い日系企業が数多く存在することから、その他の板金部品なども現地で調達し、新拠点の生産を支えるだけでなく、他の当社主要拠点へも供給していく方針。新工場は、新興国向けのフォークリフト生産拠点となるだけでなく、コスト競争力のあるコンポーネントの調達基地としての役割も担っていくこととなる。
 これらの事業が軌道に乗った段階で、徐々にフォークリフトの生産機種を拡大、供給先についても、新興国を中心に対象エリアの拡大を検討していく。  中国のエンジン式フォークリフト市場は現在、北米を凌駕し世界シェアトップの位置を占める。また、その他の新興国市場も昨年来の経済危機の影響で一時的な減速は見られるものの、長期的には拡大していく見通し。
 当社はこれらの動向を踏まえ、これまでの主要3生産拠点である汎用機・特車事業本部本工場(神奈川県相模原市)、米国MCFA(Mitsubishi Caterpillar Forklift America Inc.、本社:ヒューストン市)、オランダMCFE(Mitsubishi Caterpillar Forklift Europe B.V.、同:アルメア市)に、新たに大連新拠点を加えたグローバルな顧客即応体制を確立、円高基調が続く厳しい経済環境を考慮し、為替リスクの回避とフレキシブルな生産融通を実現しつつ、フォークリフトの世界シェア拡大を目指していく。

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長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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