Press Information

船舶用低速ディーゼルエンジン「三菱UE機関」の技術を供与

Print

 三菱重工業は、中国・浙江省寧波市の浙江洋普重机有限公司(Zhejiang Yungpu Heavy Machinery Co., Ltd.:YUNGPU)に、船舶用低速ディーゼルエンジン「三菱UE機関」の技術を供与する。昨年12月に合意し、このほど契約が発効した。中国企業に対するUE機関の技術供与はこれが3社目で、大きな成長が期待される同国造船市場で、UE機関の一層の浸透をはかる。YUNGPUでは今年中に初号機の完成・納入を計画している。

 契約は、シリンダ口径370mm以下の小型舶用ディーゼルエンジンである「UEC37LSⅡ」、「UEC33LSⅡ」の2機種について、製造・販売・サービスのライセンスを供与するというもの。適用エリアは中国国内。

 YUNGPUは2008年、舶用低速エンジンの製造・販売を目的に設立された。現在寧波市内で、年間120台(約100万馬力)の生産能力を持つ工場を、今夏の完成を目指して建設中。従業員数は工場稼働後に550人規模となる。
 同社は、これまで中速ディーゼルエンジンが主機として搭載されることが多かった5,000~2万DWT(載貨重量トン数)クラスの貨物船向けに、燃費がよくメンテナンス費用が安い低速機種の製造・販売を計画。当社にUE機関のライセンス供与を要請することになった。

 UE機関は、MAN、Wärtsiläとともに、世界の舶用ディーゼル機関市場を分け合う3大ブランドの一つ。コンパクトな構造のほか、低燃費、低シリンダ注油など、経済性と環境保全性に優れるのが特長で、幅広い出力ラインナップを持つ。

 当社は中国ですでに、青岛齐耀瓦锡兰菱重麟山船用柴油机有限公司(Qingdao Qiyao Wärtsilä MHI Linshan Marine Diesel Company Ltd.:QMD、山東省青島市)※1には中大型、宜昌船舶柴油机有限公司(Yichang Marine Diesel Engine Plant:YMD、湖北省宜昌市)※2には中小型を対象に、UE機関の技術供与を行っている。今回小型の技術供与先が加わったことにより、中国造船市場に、大型から小型までの幅広い製品を機動的に供給できる体制が整う。当社はこれを弾みに、三菱UEブランドのグローバル展開を加速していく。

※1:バルチラ(Wärtsilä Corporation)および中国船舶重工業集団公司(China Shipbuilding Industry Corporation:略称CSIC)と合弁で設立した舶用エンジン製造・販売会社。
※2:中国国営の二大造船関連企業グループの一つであるCSIC傘下の有力企業。

 

製品ページ

mission_net_zero

三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

詳しくは: