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洋上風車市場へ参入

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 三菱重工業の欧州原動機拠点であるMPSE(Mitsubishi Power Systems Europe, Ltd.)は25日、同国政府と覚書(MOU:non binding のMemorandum of Understanding)を締結し、ビジネス・イノベーション省(BIS)から最大3,000万ポンド(約42億円)の補助金を受けて洋上風車の開発プロジェクトに取り組む。今回のMOU締結は、先にMPSEが同国エネルギー・気候変動省(DECC)から同設備の開発で81万ポンドの助成を受けることが決まったのに続くもので、日本メーカーが洋上風車市場に参入するのは今回が初めて。

 今回のMOU調印には、英国政府からマンデルソン卿・ビジネス・イノベーション相とエド・ミリバンド エネルギー・気候変動相が、また当社側から福江一郎副社長と福居明夫MPSE社長が出席した。

 今回の補助金交付の対象となるプロジェクトは3つの段階で構成される。第1段階は、5,000~7,000kW級の洋上風車実証機を製作・試験することであり、第2段階は、英国に洋上風車先端技術センターを設置して洋上風車の先端技術を開発する。そして第3段階は、大型の複合材タービンブレードの設計と開発、ならびに関連生産技術の開発を進める。このプロジェクトに取り組むことは、次世代の洋上風車の開発・製造に向けた本格的な第一歩となる。

 英国政府による助成に関するMOUは、22日にロンドンで開催されたブラウン首相主催の「グローバル・インベストメント・カンファレンス」においてBIS、DECC両省の大臣と当社、MPSEによる協議を経て締結に至ったもの。
 当社は今回のMOU締結を受け、英国に将来の洋上風車の製造拠点を構えることを検討するとともに、次世代の洋上風車の開発・製造に向け、同国の企業・団体と密接な協力関係を築いていく。

 当社の福江一郎副社長とMPSEの福居明夫社長は、「MPSEは、英国政府とパートナシップを組んで、世界トップレベルの洋上風車技術を開発する機会を得たことを非常に喜んでいる。英国投資貿易総省(UK Trade and Investment)とは、かなり以前から活動を行ってきているが、今後は、英国に拠点を持つパートナーやサプライチェーンとの洋上風車事業がさらに拡大していくことを期待するとともに、洋上風車市場に活気ある競争状態をもたらして、英国経済に貢献していきたい」と話した。

 

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Tags: 再生可能エネルギー,欧州,パワードメイン
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