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舶用排熱回収システム「MERS」の新システム初号機を完成

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 三菱重工業は、船舶エンジンの排ガスを使って高効率発電を実現する、舶用排熱回収システム「MERS(Mitsubishi Energy Recovery System)」の新複合型システム初号機を完成した。新システムは、排ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせ、それらを最適制御することで、排ガスエネルギーを効果的に回収、船舶の燃料コストを10%低減し、地球温暖化防止にも貢献する。初号機の完成を記念して、長崎造船所で30日に運転披露式典を開いた。

【MERS新システム 初号機外観】
 MERS新システムは、2つのタービンを効率よく駆動させる独自の制御技術で発電量を増やした。この新システムは、既に現在38台の受注を獲得、商談も活発化している。特に電力消費が大きい冷凍・冷蔵コンテナを運ぶコンテナ船向けの受注・引き合いが多く、初号機も韓国・大宇造船所で建造中のコンテナ船に搭載され、デンマークを代表する海運会社のA.P.Moller-Maersk社に納入される。搭載コンテナ船は2011年から順次引き渡される予定で、今後新造船への普及をはかっていく予定。

 MERSは舶用エンジン、過給機、舶用蒸気タービン、舶用ボイラなど、船舶エネルギー回収に必要な主要機器をすべて手掛ける当社の強みを十分に活かした省エネ設備であり、現在その強みである総合力を駆使し、各舶用機器製作事業所を横断した活動を展開中。今後当社は、低迷している新造船マーケットに対し、MERS新システムに続き、地球環境に優しい独創的な製品提案に力を注いでいく。

 舶用排熱回収システムMERS(Mitsubishi Energy Recovery System)


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