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中国のディーゼルエンジン生産工場でUE機関の初号機が完成
宜昌船舶柴油机有限公司(YMD)、順次増産へ

発行 第 4950号
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 三菱重工業が舶用低速ディーゼルエンジンの技術を供与している中国CSICグループ※1の宜昌船舶柴油机有限公司(Yichang Marine Diesel Engine Co., Ltd.:YMD、湖北省宜昌市)がこのほど、「三菱UE機関」の初号機を完成させた。同社はさらに3台のUE機関を年内に完成させる計画で、順次生産を拡大していく。

 完成したUE機関初号機は「6UEC43LSII」で、出力は6,300kW(8,580馬力、160回転/分)。中国福建省の造船所で現在建造しているドイツ船主向け3万2,000DWT(載貨重量トン)の木材・貨物運搬船に、主機関として搭載される。

 当社は中国において、中小型UE機関の技術を供与しているYMDのほか、青岛齐耀瓦锡兰菱重麟山船用柴油机有限公司 (Qingdao Qiyao Wärtsilä MHI Linshan Marine Diesel Company Ltd.:QMD、山東省青島市)※2に中大型UE機関、浙江洋普重机有限公司(Zhejiang Yungpu Heavy Machinery Co., Ltd.:YUNGPU、浙江省寧波市)※3に小型UE機関の技術をそれぞれ供与している。これにより、すでに大型から小型までの幅広い製品を同国の造船市場に機動的に供給できる体制を整えている。

 中国の造船業界は、世界的な金融危機の影響を受け、一時的に停滞を強いられていたものの、すでにこれを脱却、驚異的な回復力を見せて、2009年の船舶受注量は韓国を抜いて世界一位に躍り出ている。ただ、国策として、輸入に依存しない船舶生産体制の確立を推進しているため、同国内の舶用エンジン製造能力が増大する需要に追いつけず、海外メーカーとの協業生産がこれを支えるかたちとなっている。

 当社は今後も、すでに生産を開始している中国のライセンシーであるYMD社とQMD社の2社に、2009年末に技術供与することで合意したYUNGPU社を加えた3社との協業を軸に、中国市場におけるUE機関のシェア向上をはかっていく。

※1=中国船舶重工業集団公司(China Shipbuilding Industry Corporation)の略称
※2=当社、バルチラ(Wärtsilä Corporation)、CSICの3社合弁で設立した舶用エンジン製造・販売会社
※3=2008年に設立された舶用低速エンジンの製造・販売会社。寧波市内に年間120台(約100万馬力)の生産能力、従業員数550人規模の工場を建設中

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