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株式会社日立製作所、三菱電機株式会社、三菱重工業株式会社の3社は、このたび、水力発電システム事業の強化・拡大を目的に、当該事業の統合に向けて、具体的な検討を開始することで基本合意しました。
3社は、今後、合弁による事業会社を設立し、水力発電システムの販売・サービス、エンジニアリング事業、主要機器の開発・設計を統合して一貫体制を構築し、積極展開を図ります。
国内では、大型新設プラントの計画は減少していますが、既存発電設備の更新・予防保全や出力アップに対する需要は底堅く推移する見通しです。
海外については、豊富な水資源を活かした大規模な電源開発が進む中華人民共和国(以下、中国)、中南米、インド共和国などで引き続き旺盛な需要が見込まれる一方、欧州メーカーとの競合に加え、中国メーカーの海外進出が進んでおり、厳しい事業環境が継続しています。
このような状況下、3社は、互いの経営資源を結集し、共同で水力発電システム事業に取り組むことが、事業の強化・拡大を進めていくうえで、最も迅速かつ効果的との共通認識に至りました。
3社は、エンジニアリング・開発・設計機能の統合によって、水力発電特有の技術・技能の維持・伝承に向けた人的資源を確保するとともに、世界トップクラスの高速・大容量・高落差の揚水発電技術などの競争力を一段と強化していきます。特に、電力の需給変動への対応性に優れ、今後市場ニーズの高まりが期待される可変速揚水発電システム(*)において、世界のリーディングポジションをめざします。また、製造においては、3社の生産拠点を有機的に連係させるほか、海外拠点も開拓し、最適な生産体制を構築していきます。
3社は、事業統合により、市場ニーズを的確につかみ、最新技術を取り入れた製品の開発・提案を通じて、水力発電システム事業の強化・拡大を図るとともに、低炭素社会の実現と電力の安定供給に一層貢献していきます。
* 可変速揚水発電システム:揚水発電システムは、主として地下に造られる発電所と、その上部と下部に位置する2つの池から構成されます。上池に貯めた水を下池に落として発電し、下池に貯まった水を余剰電力で上池に再びくみ揚げることで繰り返し発電できます。特に、可変速揚水発電システムは、瞬時に電力を調整することが可能で、系統安定化に貢献する大規模な発電・貯蔵システムとして期待されています。
■新会社の概要(予定)
(1)営業開始:2011年10月1日
(2)出資比率:日立製作所50%、三菱2社(三菱電機・三菱重工業)50%
三菱電機・三菱重工業それぞれの出資比率は今後決定
(3)事業内容:
①国内外電力会社向けを主体とした水力発電システムの販売・据付工事・アフターサービス
②水力発電システムのエンジニアリング
③水力発電システム用主要機器(水車、水車発電機、制御システム)の開発・設計
*会社名、代表者、本社所在地、資本金等については今後決定
製品ページ
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