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英国スコティッシュ・アンド・サザン・エナジー社と低炭素エネルギー開発で合意

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 三菱重工業は、英国の電力大手スコティッシュ・アンド・サザン・エナジー社(Scottish and Southern Energy plc.:SSE)と、低炭素エネルギーの開発に向けて協力することで合意した。本合意に基づき、洋上風力発電設備や電気自動車(EV)などを活用した低炭素社会(スマートコミュニティ)に関する先端技術、CO2の回収・貯留(CCS)、高効率発電などについて、広範な協業の可能性を追求していく。

 16日、当社の福江一郎副社長と、SSEのコリン・フッドCOO(最高執行責任者)が、グラスゴーで覚書に調印した。今後、低炭素発電とその管理・運営、さらには低炭素交通インフラ構築における戦略的パートナーをめざし協業を推進する。両社は今回の合意に基づき、共同プロジェクト、合弁事業、投資や製品供給なども検討していく。

 SSEは、英国第2の総合エネルギー企業で、1,130万kWを超える総発電容量と12万km以上の送配電網を持つ。火力、バイオマス、再生エネルギーなどを手掛け、スコットランド北部とイングランド中・南部の350万世帯に電力を供給している。2009年には理工系有力校のストラスクライド大学(University of Strathclyde、グラスゴー)と共同で、Centre for Engineering Excellence in Renewable Energy(CEERE)を設立。CEEREは、SSEの欧州における陸上・洋上風力発電設備について設計・事業管理・調達・資産管理などを手掛ける。

 英国の政府と産業界による公益研究組織であるOffshore Valuation Groupは本年5月、英国での洋上発電開発により、北海における石油・ガスの過去40年間の平均年産量に匹敵する、年間10億バレルの石油に相当する発電量が可能と発表している。
 両社は今後、合意の発展に伴い、まず洋上風力発電施設からの電力供給とEVを活用した低炭素社会の提案に力を注いでいく。

 SSEは、本合意はスコットランドの産業提携では北海油田開発に次ぐものであり、低炭素エネルギーの開発が非常に大きな経済発展の機会となると指摘。両社のパートナーシップにより、この機会の最大限の活用が可能になるとしている。

 当社とスコットランドの関係は、幕末にスコットランドから来日して産業近代化の礎を築いたトーマス・グラバー氏が長崎造船所の設立をサポートするなど、長く深い。両社はさらなる関係の強化により、低炭素経済への移行という重要な課題に対し、日本と英国が世界をリードすることに一層貢献していく。

担当窓口:エネルギー・環境事業統括戦略室

 


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