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舶用エンジンの排ガスで発電するハイブリッド過給機を開発

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 三菱重工業は、船舶用ディーゼルエンジンの過給機に発電機を内蔵したハイブリッド過給機「MET83MAG」を開発した。エンジンの排ガスを、過給機コンプレッサの駆動だけでなく、発電に活かすことで航海中に必要なすべての電力を供給することができ、燃料消費量とCO2排出量の削減に貢献する。

【ハイブリッド過給機「MET83MAG」断面図】
 日本郵船株式会社、ユニバーサル造船株式会社、日立造船株式会社の協力により製品化したもので、2011年に就航する大型ばら積み運搬船に搭載して、世界で初めて実証試験を行う。初号機の完成を記念して、長崎造船所で23日に披露式典を開いた。

 MET83MAGの発電機最大発電出力は754kW(毎分9,500回転時)。さらに発電機を電動機として作動させて過給機を加勢して、補助ブロワの代用とできるメリットがある。

 実証試験は、ハイブリッド過給機MET83MAG 1台を装備したエンジンを、ユニバーサル造船が日本郵船向けに建造するケープサイズのばら積み運搬船に搭載して実施する計画。

 今回のハイブリッド過給機は排ガスを利用する排熱回収システムの一つで、発電機を過給機に内蔵したことで省スペースとなり、既設過給機からの置換え需要にも対応できる。

 当社はコンテナ船や原油運搬船などの電力消費が大きい船舶用として、排ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせて発電し、燃料コストの10%低減を可能とした排熱回収システム「MERS(Mitsubishi Energy Recovery System)」を製品化、好評を博している。
 当社は船舶エネルギーの有効利用に必要な主要機器を手掛ける強みを活かし、将来の環境規制強化や、熱効率向上の技術ソリューションシステムを今後も継続して提案していく。

 

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