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リチウム二次電池の量産化実証工場が竣工
年間生産能力6万6,000kWh

発行 第 4999号
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 三菱重工業が、リチウム二次電池事業への本格参入に向け長崎造船所(長崎市)内に建設していた同電池の量産化実証工場が、17日竣工した。年間生産能力は6万6,000kWh(中型電池換算で約40万個)で、各種実証技術に取り組み、早期の本格的な商業量産につなげていく。

 実証工場は約2,000m²の敷地に、昨秋から建設を進めてきたもの。12月から生産を始め、ライン稼働率、タクトタイム、電池性能の実証に取り組んでいく。実証ラインには、当社が保有するスラリー技術や印刷塗工関連技術、ターボチャージャーの量産管理技術などを、総合的に盛り込んだ。
 その後、国内外の市場動向を踏まえ、2011年をめどにさらなる本格的な量産工場の着工を計画している。

 当社は、リチウム二次電池の製造だけでなく、システム開発力を活かした市場参入をはかっている。世界に先駆けて昨年10月に発売したエンジン式ハイブリッドフォークリフトでは、パワートレインとして同電池を搭載することにより省燃費化を実現。同時に、電動フォークリフト、電気バス、クレーンなど自社製品である輸送・搬送機器、あるいは他社製品にも、電動パワートレインシステムを組み込むことによる商品性の向上を提案している。

 定置用では大型蓄電システムを開発。海外などの脆弱な電力系統での安定化補助電源として、また風力発電設備や太陽光発電設備など再生可能エネルギーの導入を促進していくための系統安定化装置※としての実証を開始している。

 当社はエネルギー機械総合メーカーとして、産業用を中心に蓄電分野の技術・製品開発に力を注ぐことで、さらなる省エネルギー社会の構築に貢献していく。

※ 系統連系円滑化蓄電システム(NEDOプロジェクト実証試験中)
   平成18年度より九州電力と共同で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から、リチウム二次電池を用いた
   「系統連系円滑化蓄電システム技術開発」を受託、4年間委託研究を進めてきた。本年度は委託研究の最終年度で、
   当社太陽電池工場(長崎県諫早市)に設置した太陽電池パネルから得られる電力を、今回開発したシステムにより平準化する
   実験を、9月8日より開始している。

 

製品ページ

担当窓口 : リチウム二次電池事業化推進室


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