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三菱重工コンプレッサの中国ライセンシーが販売活動を開始

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 三菱重工コンプレッサ株式会社(略称MCO、本社:広島市西区、社長:大崎 裕章、三菱重工業が100%出資)の技術供与先である中国の杭州タービンが、コンプレッサの販売活動を開始した。中国市場における営業体制が整ったもので、同社はMCOとの協業を通じて、3年後には年間30台の受注を目指す。

 MCOと杭州タービンは、2010年9月にライセンス契約を締結しており、このほど同契約にもとづく技術支援トレーニングが完了した。これにより杭州タービンはコンプレッサ・タービンの一体販売に向けた営業体制整備を終え、販売活動を本格的に開始した。同社では今春の初号機受注を目指しており、顧客説明会を開催するなど積極的な営業展開を進めている。両社は、中国がコンプレッサ国産化政策を推進していることを踏まえ、伸張著しい同国市場で石油化学関連プラント向けなどの需要を開拓していく。

 MCOは、この協業により、従来は中国メーカーが対応していた商談もカバーして、製品の市場浸透と受注機会の拡大をはかる。また、杭州タービンに対する生産技術指導と並行して、ローターやベアリングなどの回転体部分を中心に主要部品は日本から供給することで、国内の操業量も確保していく。

 一方、杭州タービンは、MCOが供与する技術ライセンスを用いて、中国でコンプレッサを製造・販売していく。これにより同社は、肥料、メタノール、石油精製、空気分離、高純度テレフタル酸(PTA)などのプラントユーザー向けに、これまで手掛けてきた駆動用タービンに、新たにコンプレッサも加え、一体生産・販売していくことが可能になった。

 杭州タービンは、中国国内における機械駆動用蒸気タービンの生産でトップシェアの企業。三菱重工とはすでに高炉ガス焚き小型ガスタービンで協業している。

MCOは2010年4月、三菱重工機械事業部のコンプレッサ事業と、同事業のアフターサービスを担当していたエム・エイチ・アイ・ターボテクノ株式会社を統合して発足した、三菱重工のコンプレッサ事業を担う専業会社。グローバル市場での機動的な事業展開を加速しており、今回の協業はその方針に沿ったもの。

 中国では、国の政策として国産化要請が強まり、従来は海外メーカーから輸入していた機械や部品を国産品に切り替えようとの動きが活発化している。石油化学プラント向けコンプレッサで中国輸入機市場においてトップシェアを握るMCOのライセンス機と、中国トップブランドの杭州タービン製タービンとのパッケージ受注による相乗効果を追求し、中国市場におけるコンプレッサ事業のさらなる展開につなげていく。


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