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カタールから大型ターボ冷凍機14台を初受注

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 三菱重工業は、カタールの首都ドーハで進む旧市街地再開発プロジェクト「ハート・オブ・ドーハ(Heart of Doha)」の地域冷房プラント用に、大型ターボ冷凍機14台を受注した。総冷房能力は約2万9,300冷凍トンで、納入は本年6月から2012年夏にかけて順次行う。世界最高水準の冷凍効率・環境性能が評価されたもので、当社ターボ冷凍機のカタール向け受注は初めて。

【ターボ冷凍機】
 ハート・オブ・ドーハは、ドーハ中心部のカタール王宮前に広がる約35万m2の旧市街地区を、官公庁街やホテル群、高級商業施設や住宅地に再生させるプロジェクト。同事業は、カタール教育・科学・共同体開発財団(Qatar Foundation for Education, Science and Community Development)が、2007年に設立したドーハランド社(DOHALAND)によって進められている。

 当社は、ターボ冷凍機「AART-200EX」14台を、同事業のEPC(設計・調達・建設工事)契約者で、アラブ首長国連邦(UAE)に本社を構えるDrake & Scull Water & Power LLCを通じて納入。ターボ冷凍機は8台と6台に分けて2ヵ所に設置され、同地区の冷房を担っていく。

 AART-200EXは定格COP※1が6.4(冷水入口12℃、冷水出口7℃の場合)と世界最高水準で、冷媒にはオゾン層破壊係数ゼロのHFC-134aを使用している。ハート・オブ・ドーハは、米国緑の建築協議会(U.S. Green Building Council:USGBC)が運用する環境に優しい建築の格付け基準(Leadership in Energy and Environmental Design:LEED)で最高格付けとなる“プラチナ(Platinum)”の獲得※2を目指しており、環境性に優れている当社ターボ冷凍機が採用されることとなった。

 カタールは、産業の多角化による天然ガス・石油依存体質からの脱却を掲げて、文化・教育・放送などの分野に力を注いでいる。このほど、2022年の「FIFA(国際サッカー連盟)ワールドカップ」(第22回)開催地にも決まり、大型施設の建設ラッシュとそこに導入する空調設備に対する需要も、今後中長期で期待できる。

 当社はターボ冷凍機の国内トップメーカーで、地域冷暖房や基幹産業の工場空調向けなどに、ターボ冷凍機を多数供給。HFC-134a冷媒を使ったターボ冷凍機の受注実績は2,000台に達している。中東地域への納入実績も増えており、サービス体制を強化し、同地域での営業活動を一層積極的に展開していく。

※1 COP(Coefficient of Performanceの略)は成績係数のことで、値が大きいほど省エネルギー性が高い。
   COP=冷房定格能力(kW)/消費電力(kW)。
※2 LEEDでは光熱費・水経費・排水量・建築浪費の削減達成レベルにより、Certified(証明)、Silver、Gold、Platinumの4段階に格付けされる。

 

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