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世界の主要原子力企業が行動原則を採択

日立GEニュークリア・エナジー株式会社
三菱重工業株式会社
株式会社東芝
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 日立GEニュークリア・エナジー、三菱重工業、東芝等、原子力発電施設に関わる世界の主要企業は(米国時間)9月15日、その輸出に関し、世界で実践されている最良の事例を反映した一連の行動原則(Principles of Conduct)を策定して発表しました。これまでの規格、基準、規制を強化・発展させた各企業のベストプラクティスをまとめ共有していくための取り組みで、このような輸出に主眼をおいた自主的で包括的な原則が策定されるのは今回が初めてです。この原則は、カナダ、フランス、ロシア、韓国、日本、および米国を代表する原子力関連9企業により採択され、直ちに発効されます。

 この自主的な行動原則は、カーネギー国際平和財団(Carnegie Endowment for International Peace)の支援を受け、世界の主要な原子力輸出企業の代表によって3年を費やし策定されたものです。具体的には、業界内で共有された、安全性、セキュリティ、環境保護、使用済み燃料の管理、原子力関連事故に対する損害賠償、核不拡散および倫理に関する厳格な基準が簡潔にまとめられています。

 カーネギー国際平和財団の会長であるジェシカ・マシューズ(Jessica Mathews)は、次のように述べています。「このイニシアティブは原子力業界の歴史において例のないものであり、商業用原子力発電に対する一層の信頼性を確保するものです。各社は、政府による規制が果たす役割が極めて大きいことを認識しながらも、原子力技術の管理責任者として、自ら監視する体制の強化に踏み出しています」

 この行動原則は、国際条約による諸々の規定が組み入れられ、IAEA(国際原子力機関)と原子力供給グループ(Nuclear Suppliers Group)のガイドラインを全面的に反映もしくは準拠したものとなっています。それは、それぞれの企業が高い倫理観と透明性を備えた事業運営への義務を果たすことを示すものです。策定作業は、福島原子力発電所の事故の何年も前に開始されましたが、完成した内容には、今回の事故から得られた知見も盛り込まれています。

 また、同財団の理事長であるリチャード・ジョルダーノ卿(Sir Richard Giordano)は、次のように述べています。「原子力発電技術は、持続可能な形で、世界のエネルギー需要を満たすことが重要です。各国が福島原子力発電所の事故からどのような教訓を得るか定かではありませんが、原子力発電施設の建設は今後とも引き続き行われます。最近、原子力の利用を始めた新興国においても同様です。そして、新興国であれ先進国であれ、原子力はすべての市場で、安全かつ責任ある形で商取引がなされなければなりません。今回の行動原則は、原子力発電施設の輸出に関わる企業間で自由かつ公正な競争を促進し、どのような地域においても最高水準の安全性が維持されることを保証するよう策定されています」

 今回の行動原則は自主的なイニシアティブであり、法的な拘束力を持つものではありません。しかし、各社は、自らの事業運営に対しこの原則の実行を約束しており、それぞれの取り組みを言葉と行動の両面で社会に示していく意思を明確にしています。また各社は、この行動原則に定められた高い基準を目指すことこそが、企業の長期的な利益と輸出先国の国益とを一致させる方法であると認識しています。

 カーネギー国際平和財団が、行動原則に含まれる6つの原則の立案を支援するため、世界的な専門家による会議を招集したのは2008年10月です。以降、専門家と各社の経営陣は3年にわたり、多大な時間と労力をかけ、このイニシアティブの策定を進め、今回の発表に至りました。なお、参加各社は、より幅広い公益を実現することを追求しており、今回の策定に当たっては、弁護士の助言に従い、独占禁止法を遵守するための厳密な手続きを踏みました。

 今回の行動原則は、この発表を経て、各社の社員を含む主な関係者へ継続的に情報が提供されることとなり、各社は、この行動原則の適用において、顧客、取引企業、およびその他の原子力関連企業の協力を求めることになります。また、参加各社とカーネギー国際平和財団はすでに多くの政府や関連機関に行動原則の概要を伝えており、好意的な反応を得ています。

 各社は今後も、原子力発電業界における動向や国際基準の変化を踏まえつつ、行動原則の適用状況を検証し、この原則を改訂するための定期的な会合を開催していく予定です。

 行動原則を採択した企業は、以下のとおりです。(順不同)

・アレバ社(AREVA)
・アトメア社(ATMEA:AREVAと三菱重工業の合弁企業)
・アトムストロイエクスポート(Atomstroyexport)
・キャンドゥ・エネルギー社(Candu Energy:カナダ原子力エネルギー公社Atomic Energy of Canada, Ltd.を承継した輸出企業)
・GE日立ニュークリア・エナジー(GE-Hitachi Nuclear Energy)
・日立GEニュークリア・エナジー
・韓国電力公社(Korea Electric Power Company:KEPCO)
・三菱重工業(子会社である三菱ニュークリア・エナジー・システムズMitsubishi Nuclear Energy Systemsを含む)
・東芝
・ウェスチングハウス社(Westinghouse Electric Company)

原子力発電施設の輸出企業の行動原則(Nuclear Power Plant Exporters’ Principles of Conduct)の詳細についてはwww.nuclearprinciples.orgをご覧ください。

 


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