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中国 太平洋造船グループに技術供与、協業契約を締結
8万2,000トン級ばら積み船を共同開発

発行 第 5178号
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 三菱重工業は、中国の太平洋造船集団股份有限公司(太平洋造船グループ:Sinopacific Shipbuilding Group Co., Ltd.)に対して商船建造分野の技術支援を行うことで合意し、12日、協業契約を締結した。先進企業からの技術導入により造船事業の強化を目指す太平洋造船グループと、技術供与を柱とするエンジニアリング事業展開を進めている当社の思いが一致したもの。協業第一弾として、載貨重量トン数8万2,000トン級のばら積み運搬船の共同開発に取り組む。

 今回の協業は、太平洋造船グループが開発する新しい船型について、その船型開発を含む概念設計を当社が提供することが柱で、契約期間5年、以降の延長も可能。

 契約調印は、当社からは原 壽取締役常務執行役員船舶・海洋事業本部長、太平洋造船グループからは梁 小雷(Simon Liang)董事長兼CEO(最高経営責任者)が出席し、東京で行われた。

 共同開発するばら積み船は、同社のばら積み船ブランド「CROWN」シリーズの上位船型として、国際水準を上回る輸送効率、対環境性、操作・制御性などを追求するもの。当社は保有する関連技術を提供することで最適設計をサポートする。建造は同グループの揚州大洋造船有限公司で行う。開発完了は2013年の予定。

 太平洋造船グループは上海市に本社を置き、揚州市と寧波市および香港を合わせた4地区に造船、補助装置製造、設計、販売などを担当する8社を傘下企業として抱えている。ばら積み船、オフショア支援船、コンテナ船や小型ガス輸送船などが得意船種で、国際競争力の向上に向け、先進技術を持つ海外造船会社と幅広い協業関係の構築を希望していた。

 当社は、船舶・海洋事業における成長戦略の一つとしてエンジニアリング事業を進めており、昨年の株式会社大島造船所(長崎県西海市)およびインドL&Tシップビルディング社(L&T Shipbuilding Limited:LTSB)との契約に次いで、今回が3件目の技術支援となる。これらを足掛かりに造船所へのエンジニアリング事業を積極化し、新しいビジネスチャンスを開拓していく。


【太平洋造船グループ傘下の楊州大洋造船】


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