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フィンランドの原子力発電所向けにEU-APWRの先行エンジニアリング実施

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 三菱重工業は、フィンランドの電力会社TVO社(Teollisuuden Voima Oyj)から、同社がオルキルオト原子力発電所に新設を計画する4号機についての先行エンジニアリング契約を受注した。当社が欧州市場向けに開発した世界最大級(出力170万kWクラス)の加圧水型(PWR)原子力発電設備「EU-APWR」のEPC(設計・調達・建設)契約の締結を目指してフィージビリティ・スタディに取り組むもので、EU-APWRの販売に向けた確実なステップとなる。

【EU-APWR】
 今回の契約では、EU-APWRがフィンランドの原子力発電設備に関する規制ならびに同国でEPCを手掛けるうえでの諸要件に適合していることを確認するのが狙いで、オルキルオト4号機のプラント契約に対応していくための前提となる。

 フィンランド政府は、オルキルオト4号機として、フィンランド南西部のボスニア湾に面したオルキルオト島に設置することを承認しており、これを受けTVO社では、2015年の建設許可申請に向け、プロジェクトを推進している。

 当社は今回の契約を機に、現地の活動拠点として今月、同国の首都ヘルシンキに連絡員事務所を開設した。この事務所を通じてTVO社や原子力安全当局、関係協力企業などと密接に連携することにより、プロジェクトを円滑に実施していくとともにEPC遂行のための基盤を整備していく。併せて、原子力プラントに関わる商談情報の収集にも注力する。

 当社は今後も、すでにUS-APWR3基の採用が決まっている米国と同様、欧州市場においてもEU-APWRの受注獲得に向け、積極的な営業活動を展開していく。

 EU-APWRは、国内で開発済みの改良型PWR(APWR、153.8万kW)をベースに、欧州の規制や顧客ニーズを反映させた最新鋭の大型PWR。米国向けUS-APWRと同じく、世界最高レベルの熱効率を達成、高性能蓄圧タンクを含む4系統の安全系やフルデジタル計装・制御設備などによる高い安全性や信頼性を特長としている。

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