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世界最大のRORO船「TØNSBERG」がシップ・オブ・ザ・イヤー2011に輝く

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 三菱重工業が建造した世界最大のロールオン・ロールオフ一般貨物船(RORO船)※「TØNSBERG(トンスバーグ)」が、公益社団法人日本船舶海洋工学会の「シップ・オブ・ザ・イヤー2011」に選ばれた。同賞は、2011年内に国内で竣工した船舶および浮体構造物のなかから、技術的・芸術的・社会的に最も優れていると認められる製品に贈られるもので、本船の受賞決定は高い輸送効率や優れた環境性能が評価されたことによる。授賞式は7月25日に海運クラブにおいて行われる予定。

【シップ・オブ・ザ・イヤー2011受賞             世界最大RORO船「TØNSBERG」】
 TØNSBERGは、ノルウェーの海運会社、ウィルヘルムセン(Wilhelmsen)グループ、ならびにスウェーデンの海運会社、ワレニウス(Wallenius)グループから受注した4隻シリーズの第1番船で、長崎造船所で昨年3月に竣工し、ウィルヘルムセングループに引き渡された。長さ265m、幅32.26m、深さ(船底から上甲板までの高さ)33.22mで、総トン数は7万4,622トン。

 本船はRORO船のなかでも、大型の建設機械や工作機械、プラント設備、鉄道車両、ヨットといった背高・重量貨物を高い効率で輸送できるのが特長。貨物を柔軟に積載できるように、9層の甲板中3層はホイスタブルデッキ(電動昇降式)を採用している。また、環境負荷低減や省エネに配慮して、バラスト水処理装置や排熱回収システム、電子制御エンジンなどを搭載している。

 シップ・オブ・ザ・イヤーは、日本船舶海洋工学会の主催、国土交通省の後援により、毎年行われている表彰制度で、1990年に創設された。優れた船舶・海洋構造物の建造を促進し、広く社会一般に海洋思想の普及をはかることなどを目的に、大型と小型、客船と貨物船、漁船・作業船、特殊船・海洋構造物・海洋機器の6つの部門で構成される。当社建造の船舶では、その第1回に1990年竣工の客船「クリスタル・ハーモニー(現船名は飛鳥Ⅱ)」が受賞したほか、今回で、累計6回目の受賞となった。

 当社は本賞受賞を励みとして、省エネ・環境性能その他で高い国際競争力を発揮する高付加価値船舶の開発・建造に一層の力を注ぐとともに、関連技術を国内外に供与するエンジニアリング事業の強化にも取り組み、船舶・海洋事業を発展させていく。

※ Roll-On / Roll-Off ship。フェリーのように車両が出入りするランプを備え、トレーラーなどの車両を収納する車両甲板を持つ貨物船。大型車両もクレーンなどに頼らず、自走で入出庫し、揚陸できる。クレーンなど港湾設備が未整備の港でも迅速な荷役が可能で、日本国内の貨物輸送などで現在、主流となっている船。

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