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次世代型LNG船「さやえんどう」を受注

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 三菱重工業は、株式会社商船三井向けに次世代型LNG(液化天然ガス)運搬船を建造することで、同社と契約を締結した。船体構造の効率化などにより燃費やメンテナンス性を大幅に改善した、当社独自の「さやえんどう」船型が採用される。引き渡し後は関西電力株式会社が調達するLNGの輸送を中心に運航される。

【次世代型LNG船「さやえんどう」】
 このLNG船は、長さ288.0m、幅48.94m、満載喫水11.55m、総トン数13万8,000トン(載貨重量トン数7万5,000トン)で、航海速力は19.5ノット。タンク総容積は15万5,000 m3(LNG積載可能量は15万3,000 m3)となっている。

 さやえんどう船型では、MOSS方式※の球形タンク4基を、船体と一体構造の連続タンクカバーで覆うことにより、船全体の強度を確保しながら軽量化を実現。さらに、航行中の風圧による抵抗を大幅に軽減する。また、主機関には蒸気を再度加熱利用することで熱エネルギー効率を高めた新型の「MHI Ultra Steam Turbine Plant(UST:再熱舶用推進蒸気タービン)」を採用。燃費は従来船と比べ約25%の低減を可能にしている。

 連続タンクカバーの採用により、タンク頂上で配管、電線、通路を支える複雑な構造物が不要になることから、メンテナンス性が大きく向上した。また、燃費低減によるCO2排出量の抑制に加え、バラスト水処理装置を搭載することによる海洋生態系への影響軽減など、環境対応力も高めている。

 海上輸送における環境負荷低減に向けた国際ルール採択のほか、燃料価格の高騰が続くなか、省エネ船舶に対する期待と要求が著しく高まっている。こうした状況を踏まえ、当社は、さやえんどう型LNG船をはじめとする省エネ・環境性能を高めたエコシップを船舶・海洋事業で取り組む高付加価値化の重点製品と位置づけ、ラインアップの拡充を進めており、今回の受注を機に、エコシップの提案営業を海外市場も含め一層積極化していく。

※  MOSS方式は、自立球形タンクを円筒形の支持構造(スカート)で固定する方式で、船体甲板上に突出したタンクの上半球部分を、半球状のカバーで
  覆っている。


透視比較
上面
バリエーション(1/2)
バリエーション(2/2)


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