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英国SSEと共同でオークニー諸島の電力網を安定化
リチウムイオン二次電池搭載のコンテナ型大容量蓄電システムを導入

発行 第 5282号
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 三菱重工業は、英国の電力大手SSE(SSE plc)と共同で、再生可能エネルギーの比率が高い英国オークニー(Orkney)諸島の電力ネットワークで蓄電システムの実証試験に取り組む。リチウムイオン二次電池を搭載した最大出力2MW(メガワット)のコンテナ型大容量蓄電システムを導入し、同地域の電力安定化の検証を行うもの。稼働開始は2013年初めの予定。

 今回の実証事業は独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「安全・低コスト大規模蓄電システム技術開発」による支援を受けて取り組むもの。当社の欧州における原動機事業統括会社であるMPSE(Mitsubishi Power Systems Europe, Ltd.)とSSEグループの発電部門であるSSE Generation Ltd.が共同で、スコットランドエリアの電力供給を担当しているSSEグループのScottish Hydro Electric Power Distribution plc(SHEPD)に、蓄電サービスを提供する方式をとる。

 蓄電システムの蓄電容量は約800kWh(通常使用範囲500kWh)。当社のリチウムイオン二次電池を2,000個以上収めた40フィート(長さ約12m)のコンテナ2個と、電力の入出力を行うための直流/交流変換機能を果たすパワーコンディショナーを搭載した40フィートコンテナ1個で構成する。

 本蓄電システムは、オークニー諸島のカークウォール(Kirkwall)にあるSHEPDの発電所に設置する。同島では電力を波力、潮力および風力による発電でほぼ賄っており、過不足分は海底ケーブルを介して英国本土とやりとりしている。ケーブルの送電容量超過分を蓄電し、ケーブル容量に余裕のあるときに送電する計画。

 当社は2010年7月にSSE(当時はScottish and Southern Energy plc)と、低炭素エネルギーの開発に向けて協力していくことで合意。洋上風力発電設備や、CO2の回収・貯留(CCS)、高効率発電など幅広い協業について検討しており、今回のリチウムイオン二次電池による蓄電実証事業もその一環。両社はさらに関係を強化することにより、低炭素社会づくりという重要テーマに対して世界をリードしていく。

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