Press Information

M501J形ガスタービンの長期実証運転が起動回数100回、8,000時間を突破

Print

 三菱重工業が高砂製作所(兵庫県高砂市)内で実施してきた世界最高効率を誇る最新鋭M501J形ガスタービンの長期実証運転が、試運転開始からの累計で起動回数100回、運転時間8,000時間を突破した。昨年2月から運転を続けてきたもので、これにより、この最新鋭機の高い信頼性が改めて検証された。同機の商用初号機は設備更新工事中の関西電力(株) 姫路第二発電所(同姫路市)にすでに据付られており、現在、2013年10月の営業運転開始に向けて1号機の試運転を実施している。また、同機の海外向け商談も好調に推移していることから、当社はこの最新鋭機の市場浸透に一層力を注いでいく。

M501J形ガスタービンの長期実証運転が起動回数100回、8,000時間を突破<br/>国内外の商談も好調に推移
 M501J形ガスタービンの長期実証運転は、高砂製作所内の実証設備複合サイクル発電所で実施している。2011年2月に開始した試運転において所期の目的を果たした後にスタートした。

 M501J商用初号機の試運転が開始された関西電力(株)姫路第二発電所は、天然ガスを燃料とする同社最大規模の火力発電所。出力48万6,500kWの天然ガス焚きガスタービン・コンバンドサイクル(GTCC)発電設備6基からなる総出力291万9,000kWの大規模発電所で、M501J形ガスタービンはこのGTCC発電設備6基すべての中核機器として世界最高水準の高効率運転を支えることとなる。建設工事は順調に進んでおり、営業運転開始は2013年10月(1号機)~2015年6月(6号機)の計画。

 M501J形ガスタービンは当社が独自技術により開発した60Hz機。世界トップのタービン入口温度1,600℃を達成したもので、これにより、ガスタービン定格単機出力で約32万kW、排熱回収ボイラーおよび蒸気タービンを組み合せたGTCC発電では出力約46万kWを実現、発電端熱効率も世界最高水準の60%以上(低位発熱量)を達成する。併せて、環境負荷の低減にも大きく貢献する。

 M501 J形ガスタービンは2009年の市場投入以来、国内外で順調に受注を拡大、今春には韓国の4つの発電所向けに計10基を連続受注するなどして、現在までの受注累計は16基に達している。また、50Hz機であるM701 J形ガスタービンについても2基受注している。

 GTCC発電は、化石燃料を使用した最もクリーンかつ高効率な発電設備。ガスタービンでの発電に加え、その高温排ガスを利用して蒸気タービンでも発電ができるのが特徴で、高い燃費効率でエネルギーの有効利用と環境負荷低減に貢献する。このGTCC発電にJ形ガスタービンを用いると、従来型石炭焚き火力発電と比べCO2排出量を約50%低減することができる。

 当社は今後も、化石燃料の高効率利用と環境負荷低減を実現するM501 J形ガスタービンおよびM701 J形ガスタービンの受注活動を一層積極的に展開していく。
製品ページ

mission_net_zero

三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

詳しくは: