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トルコ共和国 シノップ原子力発電所プロジェクトへの取り組みを加速

発行 第 5359号
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 三菱重工業は、トルコ共和国が推進する原子力発電所プロジェクトに関して、日本が優先交渉権を獲得したことを受け、同プロジェクトへの取り組みを加速します。

 トルコを訪問した安倍晋三首相は3日、同国のエルドアン首相との首脳会談に臨み、シノップ原子力発電所プロジェクトの推進ならびに関連産業の育成や発展に両国が協調して取り組むことを政府間で合意しました。

 同プロジェクトでは、当社と仏アレバ社の合弁会社であるATMEA社(2007年設立、本社:パリ)が開発した最新鋭の炉型であるATMEA1の採用を前提にしています。
 黒海沿岸のシノップ地区に4基(出力合計440万kW規模)の原子力発電所建設を計画しているもので、当社のほか、伊藤忠商事、仏GDFスエズ、トルコ発電会社(EUAS)などで構成される国際コンソーシアムでの対応を予定しています。初号機の運転開始は、同国の共和制発足100周年に当たる2023年を目指しています。

 ATMEA1は、出力110万kW級の加圧水型原子炉(PWR)で、当社と仏アレバ社合計で130基にのぼるプラント建設実績と実証済みの技術を集大成した、非常に信頼性の高い第三世代プラスの炉型※です。すでにフランス原子力安全規制当局から基準適合の評価を得ています。

 当社は、世界的にも注目されかつ産業界に新しい歴史を刻もうとするこの画期的なプロジェクトに、日本の優れた技術や知見を活用し、安全性を最優先とした最新鋭の技術をトルコへ提供するとともに、同国の経済と産業の振興に広範な貢献ができるよう、全社を挙げて取り組みます。

 ATMEA1は現在、ヨルダン、ブラジルなど十数ヵ国において商談を進めていますが、今回のトルコでの採用を受け、当社はさらにグローバル展開を加速し、事業の拡大をはかっていきます。

※第三世代プラスの炉型
2010年頃から2030年頃に運転を開始する原子力発電所として定義されている最新鋭の炉型で、安全性、経済性などをさらに向上させたものです。なお、現在世界で運転されている原子力発電所の主流は、1960年代半ばから1990年代半ばに運転開始された第二世代炉です。

 

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