Press Information

「有機EL照明パネルを使用したオフィス向けデスクライト」を共同開発
~オフィスに全面導入し実証を開始~

発行 第 213号
大成建設株式会社
株式会社岡村製作所
三菱重工業株式会社
Print

 大成建設株式会社(東京都新宿区、社長:山内 隆司、以下「大成建設」)、株式会社岡村製作所(横浜市西区、社長:中村 雅行、以下「岡村製作所」)、三菱重工業株式会社(東京都港区、社長:宮永 俊一、以下「三菱重工業」)は、やわらかい光を広範囲に提供する有機EL照明パネルを使用したオフィス向けデスクライトを共同開発し、大成建設が技術センター(横浜市戸塚区)に建設する「ZEB実証棟」へ全面導入します。照明全体のエネルギーを削減しつつ、快適なデスクワークを実現する新しい照明環境を実現させ、併せて実証を行っていきます。

 オフィスの消費エネルギーのうち照明は約2割を占め、政府が2020年の新築公共建築物での実現を目指しているZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)達成のためには、照明に要するエネルギーの削減も課題のひとつです。オフィスにおいては明るさ感を確保し執務の快適性と低照度を両立させた室内照明環境の構築が重要となります。
 従来の省エネを目指した多くの照明計画は、デスクライトを活用し天井照明の照度を抑制することでエネルギー削減を行ってきました。一方でLEDなどのコンパクトで高輝度な光源を採用した場合、執務者に対して眩しさ感や手暗がりをもたらすなど、オフィス空間としての快適性を損ねてしまう場合がありました。また、有機EL照明パネルは、面発光における光のやわらかさと薄さの特徴を活かした演出照明を中心に普及しつつありますが、これまでにオフィスのデスクライトに必要な明るさ、演色性、寿命の条件を満たす有機EL照明パネルを用いたライトは実用化されていませんでした。

 このたび開発した「有機EL照明パネルを使用したオフィス向けデスクライト」は、Lumiotec株式会社(三菱重工業のグループ会社)が製造する世界最高水準の性能を持つ有機EL照明パネルを使用し、大成建設が提供した明るさ感と省エネを両立させる新しい室内照明のコンセプトと仕様に基づき、オフィスでの実使用条件を十分に満足しスリムさを活かしたデザインとして岡村製作所により設計・製造されたものであり、光環境の質を確保しつつオフィス空間全体のエネルギーを最小化する室内照明環境を実現します。
 共同開発3社は今後、大成建設が技術センター(横浜市戸塚区)に建設する「ZEB実証棟」へ導入し、新しい室内環境の実現に向けた実証を進めていきます。

[特徴]

  • 世界最高水準の性能をもつ有機EL照明パネル
 今回導入した有機EL照明パネルは、既に量産を開始しているインライン式量産成膜装置により製造されたもので、現時点でオフィス等での実使用に必要な明るさと寿命、演色性を兼ね備えた、世界最高水準の性能を持つものです。
  • フラットでスリムなデザインの有機ELデスクライト
 有機EL照明の特徴のひとつであるスリムさをデザインに活かしたデスクライトであり、デスク設置タイプと、パーテーション設置タイプの二種類をラインナップし、デスク周りにおけるユーザーの多様なニーズにも対応できます。
  • 有機ELデスクライトによる光環境の質と省エネを両立させる新しい室内照明環境
 大成建設「ZEB実証棟」の執務室に有機ELデスクライトを全面採用し、眩しさ感を排除したやわらかい配光のデスクライトによる照明環境をつくります。
 また有機ELデスクライトを自然光・天井照明・間接照明と統合的にデザインし、〝省エネルギー効果″〝眩しさ感の低減″〝室内空間全体の明るさ感″について照明システム全体の実証・評価を行います。
デスクライト 外観
デスクライト 外観
有機EL照明パネル
有機EL照明パネル
 

mission_net_zero

三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

詳しくは: