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エジプト最大の火力発電所向け 出力65万kWの超臨界圧蒸気タービン発電機パッケージ3系列を受注

三菱重工業株式会社
豊田通商株式会社
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 三菱重工業株式会社と豊田通商株式会社は共同で、エジプトの上エジプト発電公社(Upper Egypt Electricity Production Company:UEEPC)から、南ヘルワン火力発電所(South Helwan Supercritical Power Plant)向け出力65万kWの超臨界圧蒸気タービン発電機パッケージ3系列※(計195万kW)を受注しました。同国最大の火力発電所となるもので、2016年5月に現地着工、2018年2月から順次運転開始の予定です。

 今回の超臨界圧火力発電所は、UEEPCがカイロ南郊のナイル川沿いの都市ヘルワン(Helwan)に建設するものです。天然ガスおよび重油を燃料とする高効率発電所で、運転開始後は、年率平均7~8%で増加する同国の旺盛な電力需要に応え、エジプト国の安定と発展に寄与します。

 蒸気タービン発電機パッケージは、蒸気タービン、発電機、復水器などとその付帯設備からなるもので、両社はこれら機器の製作・供給・据付から試運転までを一括して担当します。

 UEEPCは、エジプト電力持株会社(Egyptian Electricity Holding Company:EEHC)傘下の5つの発電会社の一つで、首都カイロを中心とした地域を広くカバーしています。
 三菱重工と豊田通商は2002年にEEHC傘下のカイロ発電公社向けにガスタービン発電設備を受注して以来、中デルタ発電公社や西デルタ発電公社に大型の火力発電所案件を複数手掛けています。今回の受注は、これら実績と高い技術力が高く評価されたことによるものです。

 三菱重工は、原動機、原子力、航空機、防衛・宇宙、船舶、交通システムから各種機械・設備までを手掛ける総合的なものづくり企業です。このうち、火力発電設備事業については三菱日立パワーシステムズ株式会社(MHPS)に承継しており、今回のプロジェクトもMHPSが所掌することとなります。


 豊田通商は、同国電力分野において1983年に発電所機材納入事業を受注して以来、日本企業として最大の2000億円を超える電力事業に携わってきました。また豊田通商は、同国を今後注力すべき開発国と位置付けており、GLOBAL 2020 VISIONの達成に向け、プラントプロジェクトだけでなく、自動車分野、化学品分野など更なる事業拡大を進めています。

 三菱重工と豊田通商はそれぞれ、今後の経済成長が期待されるエジプトを初めとするアフリカにおいて積極的に事業を展開し、これら国々の経済発展に貢献していきます。
  • 超臨界圧
    = 水は374℃、22.12Mpa(大気圧の約220倍)の臨界点を超えた環境下で、液体と気体の両方の性質を備えた活発な状態(超臨界水)となり、水蒸気に連続して変化します。超臨界圧蒸気タービンは、この臨界点を超える状態(具体的には大気圧の約250倍)で運転します。

 


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三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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