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新交通システム車両「ゆりかもめ7300系」が2014年度グッドデザイン賞を受賞

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 三菱重工業が設計・製造し、株式会社ゆりかもめ(本社:東京都江東区、社長:宮川 昭氏)が運行する新交通システム「ゆりかもめ」の新型車両「7300系」が「2014年度グッドデザイン賞」(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。また、受賞作品のなかから、審査委員会の高い評価を得て「ベスト100」に選ばれました。

 7300系車両は、東京臨海副都心を走るゆりかもめの車両として1995年の開業当時から使われてきた初代7000系車両の後継となります。
 新型車両は、2014年1月18日から3編成が営業運転を開始しており、2016年末までに順次計18編成(108両)が導入されます。

◆ゆりかもめ7300系の概要

(1) 車両概要
輸送力の強化、快適性の向上、環境負荷の低減、バリアフリー対策、ユニバーサルデザインの配慮など乗客や沿線の皆様の多様なニーズに応えられるようトータルにデザインしました。
【仕様】
・サイドガイドレール方式
・自動無人運転
・車体寸法:9,000mm×2,550mm×3,340mm(車長×車幅×車高)
・定員:1両あたり49~52人
・当社独自開発の4案内輪式ボギー台車を搭載
(2) デザイン概要
〇エクステリアデザイン
 ゆりかもめ沿線では2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。新交通システムゆりかもめは、この地のシンボリックな存在のひとつとして世界に紹介されることになるもので、東京都の鳥ユリカモメをイメージした純白のフロントフェイス、環境負荷の少ない車両造りに欠かせないアルミボディー、そして臨海のイメージカラーであるレインボーラインを組み合わせた7300系車両は一大イベントに集う人々に強い印象を与えます。
〇インテリアデザイン
 ロングシート配列の車内は最大乗車人員10%アップを実現。ロングシート化と両開き扉の採用によって乗降時間のスピードアップがはかれ、定時運行をサポートします。この地を訪れる観光客向けには、前面ガラスのエリアを拡大し車窓の眺望性を高めました。通勤者向けには、サポート性に優れたセミハイバックバケットシート(G-Fit)を採用し、座り心地の向上を実現しました。また、新交通システムとして初めてダクト空調の採用や本格的荷棚の設置を行い混雑時の快適性を高めました。薄型面発光LED照明は天井空間の圧迫感の軽減に役立っています。

◆審査委員による「評価コメント」
 従前のゆりかもめのデザイン水準を大幅に引き上げる革新的な工夫がこらされている。車両の基本部位を根本から見直すことで、車いす車両のためのスペースを生み出すとともに、風景を見通せる超広角視界のフロントフェイスを実現。オリンピック・パラリンピックを迎える東京臨海部の顔としての公共交通をリノベーションさせた素晴らしいデザインといえよう。

◆その他
 10月31日(金)から東京ミッドタウンで開催される受賞展「グッドデザインエキシビション2014(G展)」会場で、7300系が本年度受賞作として紹介される予定です。

グッドデザインエキシビション2014(G展)
会期:10月31日(金)〜11月4日(火) 11時〜20時
会場:東京ミッドタウン(東京都港区)
グッドデザイン Best100 ロゴ

<グッドデザイン賞について>
 グッドデザイン賞は、1957年に創設されたグッドデザイン商品選定制度を発端とする、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動です。これまで55年以上にわたって、デザインを通じて日本の産業や生活文化を向上させる運動として展開され、のべ受賞件数は3万9,000件以上にのぼります。今日では国内外の多くの企業や団体などが参加する世界的なデザイン賞です。グッドデザイン賞受賞のシンボルである「Gマーク」は、すぐれたデザインを示すシンボルマークとして広く親しまれています。


Tags: ゆりかもめ,交通システム,脱炭素,MHIENG
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