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ベトナムの民間航空機生産会社MHIVAの新工場が稼働、777向け乗降扉の生産を開始
737向けインボード・フラップでは1,000機目の出荷を達成

発行 第 5584号
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 三菱重工業が100%出資するベトナムの民間航空機生産会社MHI Aerospace Vietnam Co., Ltd.(MHIVA、社長:伊藤芳樹)が首都ハノイに建設していた新工場が完成し、22日、米国ボーイング社の大型旅客機777向け乗降扉の生産を開始しました。併せて、MHIVAは、同じくボーイング社の小型旅客機737向けインボード・フラップで累計1,000機目の出荷を達成しました。

 現地では同日、これを記念して式典が開催されました。式典には在ベトナム日本大使館の永井克郎公使、在ベトナム米国大使館のマーク・ランバート臨時首席公使、ベトナム中央政府計画投資省のドー・ニャット・ホアン外国投資局長、ボーイング東南アジアのスキップ・ボイス社長など来賓が多数列席。当社からも巽重文執行役員民間機事業部長らが出席しました。
 ボイス社長は次のように述べました。「本日、MHIVAの777向け乗降扉生産工場稼働開始と、737向けインボード・フラップ1,000機目の出荷を祝うことができたのは、当地の熟練作業員ならびにMHIVAとベトナムが提供する高品質な生産能力の賜物です。高い生産能力に対する厳しい要求は、ボーイングが世界の航空機需要に応え生産機数を高めていくうえで一層重要性を増し続けることでしょう。」

 新工場は、ハノイ郊外のタンロン工業団地にあるMHIVA本社工場を増築するかたちで建設を進めてきたもので、建屋面積6,500m2。当社名古屋航空宇宙システム製作所からの生産移管により、初期段階では777乗降扉の構造組立作業のみを行い、引き続いて艤装組立作業を含む全組立工程をMHIVA単独で担っていきます。

 777シリーズは、お客様の評価が高く航空輸送市場をリードする大型双発ジェット旅客機として、1994年に初飛行して以来、生産機数は1,200機超を誇っています。当社は同機の開発・量産ではリスク・シェアリング・パートナーとして、乗降扉のほかに後部胴体を担当。1993年に初号機用部位を納入しました。

 一方、737向けインボード・フラップの生産は、MHIVAの本社工場(建屋面積4,500m2)が完成した2009年から手掛けているもので、今般、1,000機の大台突破となりました。当初は一部の組立作業から取り組み、その後は作業工程を順次拡大。現在では全組立工程の作業を担っています。

 MHIVAは、競争力強化のための効率的なサプライチェーン構築を目指す取り組みの1つとして、2007年に設立したものです。当社は、中型旅客機ボーイング787向け複合材主翼の生産や、ロールアウトを行った国産初のジェット旅客機MRJ(Mitsubishi Regional Jet)の生産、777の後継機である「777X」の開発・量産参画など、民間航空機関連の大型プロジェクトを多数推進しており、生産体制整備と能力拡大に取り組んでいます。今回の新工場稼働も、その一環となります。

 当社は、ボーイング社の支援のもと、MHIVAと国内拠点を機動的に連携させながら、民間航空機事業の一層の発展をはかっていきます。

Tags: 民間機,アジア,民間機セグメント
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